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06月20日-03号

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  1. 新宮市議会 2017-06-20
    06月20日-03号


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    平成29年  6月 定例会          平成29年6月新宮市議会定例会会議録             第3日(平成29年6月20日)---------------------------------------議員定数17名、現在員17名、出席議員17名、氏名は次のとおり。                             1番  北村奈七海君                             2番  並河哲次君                             3番  杉原弘規君                             4番  大石元則君                             5番  松畑 玄君                             6番  前田賢一君                             7番  福田 讓君                             8番  辻本 宏君                             9番  榎本鉄也君                            10番  久保智敬君                            11番  濱田雅美君                            12番  上田勝之君                            13番  東原伸也君                            14番  田花 操君                            15番  松本光生君                            16番  屋敷満雄君                            17番  大西 強君---------------------------------------欠席議員 なし。---------------------------------------議事日程 平成29年6月20日 午前10時開議 日程1 一般質問      別冊 一般質問通告表 番号(1)から---------------------------------------会議に付した事件 日程1 一般質問      別冊 一般質問通告表 番号(1)から(3)まで---------------------------------------地方自治法第121条の規定による出席者               市長               田岡実千年君               副市長              亀井寿一郎君               企画政策部               部長               向井雅男君               企画調整課長           新谷嘉敏君               企業立地推進課長         小渕 学君               総務部               部長               小谷 充君               参事(防災及び危機管理担当)   西 利行君               総務課長             尾崎正幸君               財政課長             小林広樹君               防災対策課長           田中幸人君               市民生活部               部長               岡 雅弘君               生活環境課長           岩崎誠剛君               健康福祉部               部長兼福祉事務所長        畑尻英雄君               健康長寿課長           河邉弘ミ子君               建設農林部               部長               田坂 豊君               都市建設課長           宇井俊治君               農林水産課長農業委員会事務局長 平見良太君               熊野川行政局               局長               名古一志君               医療センター               事務長              中前 偉君               水道事業所               所長               坪井辰実君               消防本部               消防長              海野裕二君               教育委員会               教育長              楠本秀一君               教育部               部長               片山道弘君               次長兼教育総務課長        北畑直子君---------------------------------------本会議の事務局職員               局長               久保欽作               次長兼庶務係長          岸谷輝実               庶務係主事            中尾 愛               議事調査係長           岡崎友哉               議事調査係主事          大居佑介             第3日(平成29年6月20日)--------------------------------------- △開議 午前10時00分 △開議の宣告 ○議長(榎本鉄也君)  おはようございます。 ただいまの出席議員は17名であります。 定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。 本日の議事日程は、別紙にて配付いたしたとおりであります。御了承願います。 なお、当局より畑尻商工観光課長、病気のため欠席の届け出がありましたので、御報告いたします。--------------------------------------- △日程1 一般質問 ○議長(榎本鉄也君)  それでは、早速日程に入ります。 日程1、一般質問を行います。 別冊、一般質問通告表により、その番号順に従い、順次発言を許可いたします。 当局の答弁は備えつけのマイクを通して明快に答弁願います。 この際、お諮りいたします。 今期定例会一般質問の発言時間については、議会運営の都合上、答弁を含めて1人90分程度といたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。     (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(榎本鉄也君)  御異議なしと認めます。 よって、今期定例会一般質問の発言時間は1人90分程度とすることに決定いたしました。 なお、そちらに大きな発言残り時間のモニターが設置されておりますので、発言時間をしっかり守っていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 それでは、一般質問を行います。--------------------------------------- △大西強君 ○議長(榎本鉄也君)  17番、大西議員。 ◆17番(大西強君) (質問席) それでは、市長の政治姿勢について一般質問を行います。 今回も市長は現在行っている人事評価制度についてを市長の政治姿勢の例として、これに特定して、質問を行います。 なぜか。いつも言うようにこの人事評価制度に反対する理念が私の政治姿勢のアイデンティティーで、私の政治姿勢の根幹をなすもので、これを見直そうとしない田岡市長政治姿勢が、この人事評価制度を見直そうとしないのが、田岡市長政治姿勢の象徴的なものだと思うわけです。 そこで、田岡市長は、私のこの人事評価制度に反対する意見に対して、私の政治理念は、市政は市民のためにあるんだと。その強い信念に基づいて、この人事評価制度を実施したんだと答弁したんですね。「市政は市民のためにある」という理念は、大西の理念と一緒ですね。民本主義、市民本位の正義。ならば、政治理念が同じなのに、政策についてほとんど反対。ならば、どちらが本当に市民のための政治を心がけているか。田岡市長は何をもって市政は市民のためにあるというのかと。 私は、市政は市民のためにあるという理念は、仁義、思いやりと正義。正義とは、おのれの利害を後回しにして、道理に従って市民の公共に尽くすことを正義という。市政は市民のためにあるという理念は、おのれの利害を後回しにして、道理に従って市民に尽くす。市長の政策は、市民のためになっているか。 通告に載せておりますが、市長は、「市政は市民のためにある」が政治理念であるというが、到底信用できない。弊害の多い人事評価制度をなぜ見直さないのか、現行の評価制度の何が市民のためになっているのか。財政逼迫のこの時期に、市長、議員のボーナスを値上げした。何が市民のためか。選挙の公約で退職金の返納を約束しておきながら、今回は退職金を受け取ることの何が市民のためか。新宮港埠頭株式会社に便宜を図る議案が否決されて、マスコミに「残念です」とコメントしているが、契約金額の満額が支払われることになり、市民の負担が軽減されたことの何が「残念」であるか。市民病院である医療センター独立行政法人化は、市民の目が届かない最悪の事態である。何が市民のためか。市政は「特定」の市民のためにあるのではない。 私は、なぜこの人事評価制度に反対するか。それは、市長、我々は市民の幸せのために政治をやっているんです。そうですね。市民が何が一番幸せかということ、人間の幸せは自由と平等であります。お金がなくなれば旅行にも行けないし、自由は束縛される。病気になれば、入院しなければならないから自由がない。平等、全て我々は平等に扱われる。全て我々は平等だと。要するに人権が守られるということが、我々市民が一番幸せを感じることだ。ですから、私の政治理念は、自由と平等を守る。 そこで、この人事評価制度について教育長をいつもやり玉に上げるが、この人事評価制度メリットがあるとすれば、それは、市長部局にあるんですね。総務部にあるんです。職員の勤務動態をある程度把握できるし、それで職員の適材適所の配置の参考にもなるし、昇任の参考にもなるし、メリットがあるとすれば、総務部にあるわけです。 しかし、決定的なデメリット、リスクは教育、人権。教育長の所管にあるんで、常にあなたをやり玉に上げるのは、そういうことにある。なぜ教育長をやり玉に上げるか。教育長も任命権者である。市長も。だから、ここで人事評価制度を実施できる権限は、市長と教育長にある。そうすると、決定的なリスクを抱える教育長を追求するのが当然である。そういうことで、悪く思わないでください。 なぜか。この制度は、今あなたたちがやっている制度は、公正性を確保できない。評価者の恣意、価値観、感情、利害が介入する余地が十分ある。そうすると、評価者の課長、部長の価値観がこの評価に介入したら、それはたちまち差別制度になるわけですね。リスクがある。そうですね、教育長。あなたはこうして今回も人権政策課を設置した。それにあなたは、講師を呼んで、人権啓発運動を展開しているじゃないですか。そうでしょう。それで、この間質問したら、去年3万市民で差別事案は何件あったんだといったら、1件でしょう。だから、人権の侵害は絶対に阻止するということが、この危険をリスクがあれば、その原因は排除していくという態度がなければならんということである。 副市長、50年前、我がら子供の時分ね、三輪崎区は50年前ですよ、夜回りがあったんです。これ、北村議員の世代は知らんやろうけれども。夜、拍子木持って、角の木を持って、拍子木をたたきながら、夜、防火の夜回りをするわけです。あったんですよ。それで、あんたの同級生の江川の忠雄のじいやんが、夜回りやったんや。それで、じいやんが病気になってると、風邪を引くとかわりに僕が行くわけやね。三輪崎青年クラブが基地でね。そしたら、不審者が徘回していると間違われたら悪いから、拍子木たたいて、かっちんかっちん火の用心って回るんですよ。そのとき、かっちんかっちん火の用心、マッチ1本火事のもと。それで、しょっちゅう言うていたらやかましいから、ちょっと間をおいて、赤子泣いても家焼くな。教育長、マッチ1本火事のもと。惨事が発生するけれども、原因はささいなことや。それを言うんやで。嫁さんが炊事をしている。てんぷらを揚げている。赤子が泣いたんで慌ててあやしに行く。火をかけている、火を消すのを忘れているんや。赤子をあやすのも大事だけれども、肝心の火元を注意しないと焼け死ぬわけやね。だから、原因がささいなこと。ですから、この人事評価制度は、差別制度につながる恐れが、リスクがあるから、私は、やめろと言っているんだ。 それで、警察がスピード違反を取り締まるでしょう。何のために取り締まるんな。スピードの出し過ぎで事故が起こる。その事故防止のために取り締まりをするんです。ですから、この人事評価制度に一番危惧しているは、差別につながるからや。だから、私は、今言う公正性を欠く、市民の公平を欠くそういう制度には、絶対に反対する。許さないというのが、私の政治理念だと。それが最大の理念。 そこで、なぜこの人事評価制度の反対の一番、反対のいろいろの要因は、皆さんに森崎委員長のレポートを配付しているでしょう。だから、物事に反対するのは、1つの場合もあるが、幾つもある場合もある。その中で、私は、この人事評価制度に絶対反対しているのは、人が人を評価することの不遜、人が人の能力を公正に評価するということは非常に困難。人が人を評価すること自体から差別が始まる。公正にですよ。だから、人が人を評価するときは、必ず評価する人の利害、感情、価値観が介入するんだよ。 これから10月に市長選挙あるやろ。今の状況では、立候補を表明しているのは、田岡市長並河議員や。これを市民が評価するんや。この評価する市民が、本当に田岡市長の能力、業績を評価して田岡市長に投票するか。それが理想でしょう、市民は。せめて市民は候補者の能力、実績を吟味して、純粋に投票するのは理想だけれども、現実はそうならんでしょう。並河議員に対する批判の多くは聞くが、地元の人じゃないと言っているのが多いんや。並河議員を批判する人たちは。批判の理由。地元の人じゃないという。 これは以前三輪崎区で大問題が起こったんや。そこで三輪崎の区民総会が行われたんや、区民会館で。そのときに三輪崎の区の役員に対して一市民が意見を言うたんや。そしたら、執行部の区の役員が、よそ者が何ごちゃごちゃ言うとるんやと。わかりますか。もちろん区の役員は、それを見た区の役員は、根っからの三輪崎で生まれ育った人ですよ。その区民の意見を紛圧するのに、よそ者が何をごちゃごちゃ言うているんやと。そしたら、その区民は何を言うたか。何年住んだら地元やと言えるんですかと言うたんや。 私は、不公平があってはならんと言うているけれども、不公平があるから言うてるんや。あなたたちは、性善説に基づいて、課長、部長は純粋に職員の能力を査定していると言う。BやCに査定された職員も自分は反省して、私はBやと。もうちょっと頑張らなというてモチベーションを上げるだろうと。性善説に基づいてこの制度をしているが、人間の心やてそんなに強いもんやない。私自身が弱いからだ。 不本意な成績を突きつけられた職員は、みんなもっと頑張らなあかんて言うか。しかし、このような基準が明確でない評価制度で、おまえはBやおまえはCやと言われた職員は、素直に認めるか。必ず評価者に対する批判がくるんや。田岡市長は、ことしの1月も成人式で、私の孫らに感謝の気持ちを忘れるなと訓示したんや。それで私が言うたんや。3月議会で、あんた感謝という心ら知ったあるんかいうて。あんた自身が感謝の気持ちらいうのわかっていないやないかと。今度は4月の就任職員に対して、人の悪口を言ってはいけない。人の悪口を言っていると必ずそれが自分にはね返ってくると訓示しとるんや。こんな人事評価をしておいて、課長が、おまえはBやおまえがCやと。能力、業績をBやCやと評価された。職員の悪口言うているんやで。 人が人を公正に評価するということの難しさを言うているんやで。公正に評価ができなかったら、これは差別でしょうと。そしたら、市長はすぐ言う。私は、よく頑張る職員、怠ける職員、給料の格差つけるのは当たり前でしょうと。それは公正に評価してのことでしょう。すぐ極端なことを言う。Cとして評価される職員は、自分がAやと絶対思っていない。極端なこと。人を説得するのに。当たり前や。よく頑張る職員と怠ける職員、当たり前や。そういう答弁するんや。そしたら、市民もそうやろうと。大西さん、くどくど言うなと。よく頑張る職員の給料上げたって、怠ける職員の給料減らすの当たり前やないかと。しかし、Bの職員が70%あるんやで。本来なら、Cと評価される職員がBになったり、Bと評価されるべき職員がCとなったり、本来Aと評価されるべき職員がBとなったり、本来Bと評価されるべき職員がAとなったりすることはないか。課長、部長の評価で。想定できんか。Bと評価された人の大部分は自分はAやと思っている。そうでしょう。それをBと評価されたときに、どういう感情を持つか。もちろん課長にBやと、もっと頑張れというて注意されたんで、もっともっと頑張らなあかんという職員はおると思う。しかし、幾ら頑張ってもBやと。俺はあの課長に嫌われとるさかい、あの部長に嫌われとるさかと諦める職員もおるんや。その職員はどうするか。評価者の欠点を責める。それは人間、当然のことやね。人間みんな全てプライドを持っているから。自分の能力を下に見られると、評価者が間違っていると。俺は一生懸命に働いているのにどうして課長は俺をAとつけてくれないんだと。その不満が出る。現に出ているんやよ。その投書をきのう持ってきたあたけど、資料に入れなんだかして、持ってきていない。 市長、概略は、ある課長が学校教育課長のときに、王子小学校の改修問題で下手を打ったと。本来なら降格されるべき人が栄転したと。それで職員の大部分があれでやる気をなくしたという投書が僕とこへね。何度もあったんやないですか。失敗した課長は、責任とらんなんのやろう。能力、業績も落としていくんやないか。それなのに栄転させる。そしたら、何のための人事評価な。 私の独断とちゃうんや。同僚議員も聞いた。こんなことがあったんかと。あったんや。おかしいやろうと言うとる。口先だけでええことばっかり言いやるから。心配しているのは、そういうことなんや。あんたらは何やと。我々を評価しているが、あんたらは何やと。これが消防でも本庁でも病院でも僕のところへ集中してくるんや。なぜか。人事評価をやっているからや。たまに評価に不満を持つ職員が苦情を言うだろうと。けれども、それは氷山の一角、たった1件やとか2件やとかいう話ではないんや。不満持っている人は、おもてへ出てくる人というのは、自分の成績が悪いからいうて、不満やていう声を上げる職員なんていうのは、ごく一部。持っている人はいっぱいあるということを理解せなあかんと言うてる。そのことによって、組織が弱体化する。同僚議員をうらむ、ねたむ。一緒に仕事をしているのに、彼はA、俺はBやと。俺のほうがよう働いているのに。あれは課長の受けがええからやと。そういうふうにして、どうしても組織のチームワークを乱すことを、要するにデメリットの弊害が多いこの人事評価というのをなぜ改めないのか。人の評価のことやで。人が人を評価すると正当に評価するか。 これは、紀南新聞の記事や。3月議会で、私の一般質問に対して、同僚議員が、大西の一般質問一般質問になっていない。侮辱的発言が多過ぎると新聞に載ったんや。侮辱的発言が多過ぎると、大西の一般質問一般質問になっていない。値しないと言うて私を侮辱しているんやからね。そうでしょう。いいですか、市長、私は報酬をもらって市議会議員している。そして、市民の声を今あんたに届けているんや。仕事や。プロ。その仕事を下手くそやと。一般質問になっていない。侮辱しているんや。それで、あんた人の悪口言うなと言いながら、職員におまえはBやおまえはCやと言われた職員は傷つくんと違うか。 そしたら、公正な評価のことや。大西の一般質問一般質問に値しない。侮辱的発言が多過ぎると辻本議員が私を批判したんや。そしたら、ええか。久保議員が、知らなんだんやけれども、私も大西議員の今回の一般質問人事評価制度に対しての怒りを持ってからのスタートであります。内容もすばらしい内容でありました。決して大西議員一般質問はおかしなものではないと思っております。市長、どうするんや。辻本議員久保議員は同級生や。私の大学の後輩や、2人とも。同じ境遇で同じ環境で、先輩の大西の一般質問久保議員はすばらしいと言うて、片一方は一般質問に値しないと言うんや。評価が違うやないか。どちらの評価が正しいんな。同じ境遇や。 ところが、市民なんて、100歳の人から生まれたばかりから、男も女も年齢も違うんや。価値観も意見も違うのは当たり前やないか。それを1人の課長が、部長が評価するんや。公正性が保てるかというたら、いやいや課長が評価してきたやつを部長が調整しているんやと。消防で、所長がAやとつけた職員が、消防長がBに落とせと言うて調整されたんや。あんたらそれをもって公正やと言う。公正か。現場の課長と部長と価値観が違うということやないか。価値観が違うということの証明と違うか。あんたらそれを、いや、課長だけしているんと違います。部長もそれでやって調整しているから公正やて。違うやないか。現場の課長と部長と価値観が違うということの証明や。人が人をこれは正しい、これは悪いといって評価するが、それが正しいことかと。評価者や。あんたらが評価するんや。人間を、職員を、能力、業績を。そしたら、市長は民間では当たり前、民間がゆえに生産効率やとか契約だからだとか、利益を目的とした会社だから、その社員を評価する科学的な基準がある。しかし、市役所の職員の何をもって、あなた方チームで仕事をしているんでしょう。何をもって公正な評価ができると言うんかと。 これも紀南新聞。今回市長と並河議員市長選挙を戦うんや、予定は。そこで、紀南新聞が評価者やね、紀南新聞の記事が悪い言うてないですよ。言論、表現の自由やから。紀南新聞は何を書こうと自由だから。 そこで、この紀南新聞や、前回の市長選挙で、大西は自動失職を選択したんやだね。上田議員は事前にやめたんや。自動失職したから、市議会議員が1名欠員になったんや。それで、市民の声が届きにくくなったと。それで、この記者は自動失職を批判しているんや。欠員になることで、市民の声の反映機会を減らすという考えもできると。歳費を抑えるというんであれば、定数を削減すればいい。長を志すなら、準備に専念をと自分は考えると。ということは、市長を目指すんなら、自動失職ではなくて、事前にやめて、市長選挙の準備をするのがいいと評価しているんやだ、これ。だから、新聞社は言論、表現の自由があるから、何を主張してもいいけれども、これは法規でしょう。道義的にどうかと。The pen is mightier than the sword、ペンは剣よりも強し。ペンは権力者も倒せるんや。だから、新聞記者というのは権力者や。これでいい評価をもらった候補者は有利やのう。市民は信じるから。悪い評価をもろた候補者は不利やないか。そしたら、この記者の評価、価値観が正しいかどうか。別の記事でも新聞に載せとる。全く不合理な記事を大きく報道しているんです。自動失職による欠員不補充を認めるなら、定数削減の議論をすべきだし、定数維持が必要と考えるなら、他の選挙に出るなら、補欠選挙が行える状況で議員辞職をとの合意形成を図るべきだろうと書いてある。大きいに。全くナンセンスな記事を載せると、市民は信じるやろう。だから、評価者の評価が正しいか。いいですか。誤解招いたら悪いから、放送されてるから言うとくけれども。議員の任期は4年なんや。だから、選挙出たときに4年間、私は市民のために一生懸命に頑張りますと、まちをよくするために頑張りますと言うて出てきて、市長を監視監督します。執行権者を監視監督しますと。一生懸命やりますと言うて出てきたんや。4年の任期やで。それを途中でやめることが許されるか。 ところが、政治をやっていると、私もこの間出たんです、人事評価制度をやめさせるために、もしかして当選したらやめさせられるから、市長選へ出たんや。落選したけれども。戻ってきたから、またこれを批判しとんのや。だから、議員というのは4年任期で、4年間頑張りますと約束して出てきて、途中でやめて、無責任なことはできんのや。しかし、どんなに自分の意見を市長に提言しても、要するに市民の声を届けようとしても、市長は応じてくれない。ならば、自分が市長になって市民のために尽くすと考える。その場合は、法律で途中で議員をやめることが認められているんや。わかっていない。だから、自動失職しか認められてないんや。そしたら、許された。それは自由だと。そのかわり、議員がほかの選挙に出たら、その時点で直ちに議員は市議会議員の身分は失いますよと。公職選挙法にそう規定しておる。何にも問題ない。 ところが、事前に議員をやめるということは許可していないやろ、法律は。しかし、病気やとかやむを得ない事情で議員を辞職するという場合あり得る。その場合は、議会の議決を経て、議会で承認もらって認められたらやめられますよということ。そのやめる理由、途中で退職する理由に市長選挙の準備やと、そんなこと認められるか。相当の合理的な理由があるんか。やむを得ない事情がある場合に限って議会が承認するんや。私は選挙準備のために途中でやめますと。そんなこと議長にそんな理由で、議長に辞表を提出して、議会が認めるわけないやろう。事前運動は公職選挙法で禁止されておるんや。違うか。この記者は選挙準備のためにやめるのはええと言うている。そしたら、市長も立候補表明したら、あんたもやめんならんな。並河議員は議員をしながら、選挙準備しても、余り市議会は忙しないんや。市長は仕事しいもて選挙の準備するんやで。市長の職務のボリュームと議員のボリュームと考えてみ。いや、この記者の主張やったら、そういうことになるやないか。 だから、私は自動失職したことをこの記者に批判されとるから言うとるんや。自動失職を選ぶのが正当、そしたら、自動失職で欠員ができると。市民の声が届きにくくなるだろうと。だから、自動失職で欠員を容認するんであれば、定数を減らしたらええし、欠員を生じさせないとしたら、議会で合意を諮るべきやと。市長選、ほかの選挙に出るときは、自動失職しないと、事前にやめるということを合意せいと書いてある。全く。 議員の任期は4年だけれども、途中でやめる場合があるんや。今言うたように、ほかの選挙に出たり、病気でやめたり、亡くなってやめたり、欠員が出ることは、法律は想定しているんや初めから。だから、新宮市の場合は2名までは欠員を予定している。しかし、3名以上になると、市民の声が届きにくくなるから、補欠選挙しなさいと。もう合意してるんや。合意する必要なんかない。だから法律は、新宮市の場合17人おるが、15人で十分とはいかないにしても、15人で市民の意見は酌み上げられると。しかし14人になると、それは市民の声が届きにくくなるから、補欠選挙しなさいと。合意してるやん。法律があるのに、何を合意するんですか。 だから、こういう報道は論拠がない。ましてや市長選挙に立候補するんやったら、選挙準備のために、事前にやめるのがベストやというふうな意見をこれ載せるでしょう。公平性を欠かないかと。人が人が評価するという。評価する人の価値観が全部違うと思うで。それで、我々議員、あなた方が我々議員を選ぶときに、人物がどうのこうのやないんや。1票でも票をようけとったほうが勝ち。上から得票数数えて17人、18番目、1票差でも落選。 それで、私がかつてここで人権のことを話しした。私は警察学校の幹部学校で、教官から100人の容疑者を逮捕してもその中に1人でも無実の人があったら、それは最低の捜査だと教えられたんや。教えられたと言うたら、市民から批判来たんや。大西はうっといこと言うなと。世の中に完璧なのはあるはずないという批判が来たんですね。私の意見に対して。私は、市長が人事評価は民間で当たり前だと言うから、民間と公共は違うやろうと。民間は、公平性というのは幅が広い。極端に言うたら、法律に抵触するような差別事象じゃなかったら、民間に対して口出しできんでしょう。しかし、公共はそういうわけいくか。公共は人権の問題についたら、100%の完璧性を求められる。求められるということを言うた。100人容疑者を逮捕する。その中の1人でも無実の人があったら、それは最低の捜査だと。それぐらい人権は大事だということを教え込まれたんよ。それを言うたんよ。 だから、教育長、人権の問題になったら、1件でも差別事象を発生させないということを求められている。それについてこの評価制度は差別事象を引き起こす要因、リスクが高い。だから、入り口から排除せなあかんとあんたに要求しているんや。 今警察のこと言うたけれども、警察官は、司法巡査と司法警察員になっている。司法巡査には逮捕権がないんや。司法巡査は容疑者を逮捕したときには、直ちにこれを司法警察員に引致しなければならないと刑事訴訟法にあるんや。何でかて。人権を守るためや。そこで、逮捕してきた容疑者を拘束するかどうか。この司法警察員が判定するんや。容疑者の言い分を聞いて。逮捕に十分な容疑があるかどうかを吟味して拘留するんや。拘留の判は司法警察員が押すんや。 そこで、人権の完璧さのこと言いやるんやで、教育長。そこで、司法巡査が司法警察員に昇任したときに、ただ昇任させてくれんのや。幹部としての教育を受けるんや。警察学校行って、幹部学校へ行って司法警察員としての教育を受けるんや。そのときに、教官がこれからおまえらは現場に行って捜査指揮せんならんと。そのときに100人の容疑者を逮捕しても、その中に1人でも無実の人があったら、それは最低の捜査だと教えられた。だから、公共は、市民の人権には、完璧を求められると言うてるんやで。完璧でいくはずない。完璧らこの世の中にあるかって、ないん。 市長は人事評価は民間で当たり前と言うからや。民間と公共は違うでしょうと。公共は人権の問題には100%の配慮を求められるんです。それで、人権侵害の危険のある制度は排除しなさいと。そうでしょう。民間やったら、企業の社長が、社長の息子が、会社へ新入社員で入って、経験もないのに、課長に抜てきされても誰も文句言わんでしょう。言いますか。そら、社員は、社長の息子はええのうと飲みながら苦情は言うで。言うけれども、当たり前やないかと。しかし、田岡市長は、自分の目ぼしいのをそこへ、市役所の職員で入ってきたばっかりで、課長に抜てきして黙っているか、皆。民間と公共は違うって。 ◎副市長(亀井寿一郎君)  人事評価制度そのものについては、るる御指摘いただいておりますが、評価する以前に、自分の職員それぞれが自分の目標というものを設定して今年度こういう方向で進めていきたいということ。それが、現実に課長等とも協議する中で、ことしの目標設定というのが確立されると。それが1年後にどういう成果が出たかということで評価しておるということになりますので、評価者が勝手に全て自分の認識の中で、価値観の違う中で評価しているというのは、少し意味が違うのかなというふうには思っております。 この人事評価制度そのものは、地方公務員法上、当然やりなさいということで義務づけられておる中で、職員のレベルの向上であったり、もろもろの…… ◆17番(大西強君)  ちょっとやめさせてくれよ。間違うた答弁されるんや。これを市民聞きやるから。     (「間違うてない」と呼ぶ者あり) ◆17番(大西強君)  どこに義務づけられたあるんな。何回も言うているのにわからん。 そやから、その点、議長、そこのことを言いやる。あんたらは、義務づけられたある言うんや。だから、大西は、義務づけられたあるものをやめよというて、どういうことやと批判されとると言うとるやないか。義務づけられていないと言うてる。 ◎副市長(亀井寿一郎君)  いや、これは、地方公務員法上で義務づけられたある。 ◆17番(大西強君)  義務づけられていない。 ◎副市長(亀井寿一郎君)  そこら辺は理解の違いかと思いますけれども。 ◆17番(大西強君)  だから、議長、答弁を求めてもああいう答弁するのわかっているから、それが載るわけや。そうしたら、大西を信用するか、市役所の部長上りの副市長を信用するかというたら、市民は向こうが正しいと思うやろう。 議長、質問の要旨は、地方公務員法第23条の2第1項に、職員の執務については、その任命権者、市長が定期的に人事評価を行わなければならないと書いている。ええか。第23条第1項に、職員の人事評価は、公正に行わなければならないと書いてあるんや。1項を言うているんや、今。ところが…… ○議長(榎本鉄也君)  大西議員、それは市長におっしゃってください。私に言われても。 ◆17番(大西強君)  あんたが発言を許可しているから。当局に反問権がないんやから、議員の意見を真摯に聞いたらええんや、ええか。 市長、あんたらの答弁は根本的に間違うとる。 これは、義務規定じゃなくて、基本規定なんや。全国一律。ところが、条文というのは、こういうふうに書くんや。定期的に人事評価を行わなければならないと。条文というのは、こういうふうに書くんや。だから、読んだら義務規定みたいに見えるけれども、上級法、憲法、自治法で。地方公務員に係る、地方自治に係る法律の運用、解釈は、各自治体の自由に任す。地方自治の本旨に基づいて行わなければならないと書いてある。わかるね。だから、大阪市の人事評価も和歌山県の人事評価も新宮市の人事評価も全部違うやないか。違うか。大阪市は条例化したあるで。条例化したあるということは、議会の議決を得たんやで。新宮市はあんた勝手にやりやる。だから、この地方公務員法第23条の2、今、副市長が言うたのは、基本規定やのに、義務規定やと言うから。しかし、これをやろうとやらまいと、各自治体の責任においてやれということやから、自由にやれるんだよ。だから、この人事評価をやらなんでも、何の法律も抵触しない。しかし、人事評価をするときは、公正にしなければならない。公正やなかったら、これは憲法違反や。 人事評価をしようとしまいと、それは市長の自由。しかし、第23条第1項を守らなんだら、公正に人事評価ができなければ、これは憲法違反や。法のもとに全て我々国民は平等や。この1項の話をしているのに、第23条の2の答弁するんや。1項に公正にしなければならないと規定されているが、この今のやっている制度で公正に評価ができるんかという質問を今しているんや。そのときに人が人を評価するときは、評価者の価値観が入っとる。評価者の価値観が入るんだと。それを具体的に今言うとるんや。 ○議長(榎本鉄也君)  質問中ですが、15分程度休憩いたします。
    △休憩 午前11時01分--------------------------------------- △再開 午前11時17分 ○議長(榎本鉄也君)  休憩前に引き続き会議を開きます。 一般質問を続けます。 17番、大西議員。 ◆17番(大西強君) (質問席) 一般質問を続けます。 市長、教育長、私の人事評価に対する質問に対して、さっき副市長が言いやった。地方公務員法で実施の義務が規定されているんだと。この条文というのはこういうふうに書くんや。基本規定なんや。全国一律。 しかし、全国の自治体は違うでしょう。あなた方がやっているのは国家公務員25万人の組織の総務省が主導した指導方法についてやっているんじゃないの。25万人の組織と200人か300人の新宮市の組織の人事評価が、同じような評価でいいのかということを言いやるんやで。どうして、よそもやっているからって。 総務課長、和歌山市の議員の報酬と政務活動費、新宮市は幾らで新宮市の政務活動費は幾らで、ちょっと言うてくれるか。 ◎総務課長(尾崎正幸君)  お尋ねの議員報酬でございますが、年額でよろしいかと思いますが、和歌山市につきましては約1,130万円、新宮市につきましては約590万円。政務活動費につきましては和歌山市は月10万円、新宮市は月1万円という状況になってございます。 ◆17番(大西強君)  そうでしょう。政務活動費は和歌山市も同じ和歌山県の市でありながら、政務活動費は和歌山市の10分の1、報酬は2分の1。他の自治体と違うやろう。他の自治体と比較する必要はない。 私は田岡市長政治姿勢を問いやるんやで。田岡市長はすぐにほかもやっている、民間では当たり前やとそういう答弁をするんや。あげくの果ては、私は市政は市民のためにあるという理念のもとに、強い信念でこの人事評価制度を導入しましたと答弁するんや。ちょっとおかしいと思う。 市長、市政は市民のためにあるっていうのは当然我々の使命や。そやけれど病院の医者は患者の病気を治すのが使命や。わかるの。それで病院へ行く。医者にこの病気にこの薬が効くからと薬を投薬してもらうわけ。ところが副作用で余計に悪くなってきた。わかる。余計悪くなってきたとき患者は、先生この薬僕には合わんのと違うかと、ほかにもっといい薬ないですかと言って医者に、そしてその患者が死んだ。家族が医者にあんたの責任やと言われたら、医者は私は患者の命を救うために一生懸命にやったんです。患者の命を救うために私は薬を投与したんですと言うんや。そんなこと聞きないでしょう。 あなたは市役所の職員のモチベーションを上げるためにこの制度を導入したんだろうが、弊害のほうが大きいじゃないか。もっといい制度がないか考えてくれと言ってるんやで。わかる。 私は市民のためにって、この薬は僕に合わないんじゃないですか、私に合わないんじゃないですか、余計病状が悪くなってきたじゃないですか、もっといい薬ないんですかと質問されて、私はあなたの病気を治そうと思って薬飲ましてるんや。黙って飲んどいたらええんやってそういう医者をどう思う。我がが自分がその反対の立場になったら。 人事評価制度は民間では当たり前だとか言うが、これは日本IBMがここと一緒や。5段階。社員の成績を5段階で評価してるんや。SからDまでここと一緒。していて2年続けてCの社員を解雇したんや。そしたらこの解雇された社員が裁判に訴えた。そしたら裁判は、解雇理由に当たらないということで会社にIBM社に損害賠償の支払いを命じたんや。初めての判例。アメリカでは当たり前なんや。勝手に会社が成績をつけて成績の悪い社員を首にしてもアメリカは通じるが、初めて日本の裁判所が日本には日本の風土がある。こういう冷徹な処分の仕方はまかりならんということでした。 市長が民間では当たり前だというが、そういうことを大西の質問に対して答弁に使うなというんやで。こんなことが公共で行われたらどうする。その裁判の判決理由に、この社員は別の部署へ行ったことがある。だからいい成績のところもあった。 ところが言うてるでしょう。市役所の職員は楠本教育長のところへ行きたいというて希望がかなってあなたの部下につく。モチベーションが上がるの当たり前やないか。好きな課長のところであろうが好きな職場であろうが嫌いな職場であろうが、あなたたちは辞令一本で転属するんだよ。そうすると職員は自分の得意なところへ配属になったら力を発揮するわな。当然不得手なところに回されたらモチベーションが落ちる。成績は下がる。 副市長は言いわけするけれども、この大分県警の事件やけれど、大分県警で発生した事件や。人権の話や。労働組合の施設にカメラが設置された。それに気がついた労働組合の組合員がこれを大分県警へ告訴した。そうしたらその警察が設置したんや。泥棒を捕まえてみれば我が子なりや。 さっき私が警察学校で幹部研修で教官がこういうふうに言った。市民の人権は一切侵してはならない。厳密な配慮をしなさいと教えられるのに、現場はどうかといったら皆教えられているんやで。それが労働組合の選挙違反を捕まえるのに、それで今の共謀罪に皆反対しているんや。人権侵害をする原因になるんや、あの共謀罪は。自分が刑事としてやってきているからこそあの共謀罪に反対しておる。私の政治理念を今までずっと言っているが、私の政治理念は変わらんから、そういう理念を持っている人は共謀罪なんかに賛成するはずがない。それも私は現場で刑事としてやってきた。だから成果を上げようと思ったら相当厳しいところへ踏み込んで成果を上げる。そして手柄を立てると出世する。これが成果主義というんや。あんたらやっている。 そして、この大分県警の設置した警察官らが捕まって送検されたんや。そのときに警察の監察の幹部が何を言うた。その設置した署員の中にこれは違法やと、こんなことはいけないと思う署員がおったんだけれど、上級の警察官の命令だったので仕方がなかったと書いてある。 教育長、この上級の職員が部下の評価をするんや。僕みたいに上官に対してでも納得のいかんことはずけずけ言うやつは飛ばされるんや。山の中へ。わかっているから職員は従わざるを得ない。そうするとこの警察の上級幹部は署員は、労働組合の市民の人権を侵害しただけではないでしょう。この部下の署員の自由な意思も束縛している。命令で。事件やで。 幹部の評価が評価者の評価が絶対正しいかと言やるんや。一々副市長は反論してくるが、それで病院の事務長、看護師長の評価は看護部長がやるんや。それを調整するのは事務長やろ。市長の名代や。それで前に事務長に、あんた看護部長の評価を調整したことあるか言うたら、1回もないと。当たり前や。あんた看護師やないのにどうして看護師の能力が評価できる。 一人の人が評価しているんじゃない。その後ろに部長がついていて調整しているんや。その部長が課長の評価が正しいかどうか、評価する能力があるのか。看護部長が看護師長を評価してその評価の適正、正当性があなたに評価できる能力があるとは思えない。失礼やけれど。あなたの能力は否定しないが看護師やないもの。 形態的にはそういうことをして公平な制度やて僕に言うから、まやかしを言うなということを言うてるんや。 だから市長も副市長も職員は怖いから何も苦情を言わへん。どうしてそしたら僕のところへ集中してくるんですか。職員に不満はないんや。職員は自分で自分のことを評価して上げてるんだから公平なんや。それやったらどうして職員の中からさっき言うたが、失敗した課長が栄転するんやと。それで皆があれでやる気をなくしたということを僕に投書してくるということは、職員やろうこれ。違うか。それを言うてるんやで。弊害を言うてるんやだ。 総務部は大まかな完璧とは言わないが、これをやることによって大まかな人事の動向が把握できるから、その部分ではメリットがあると思う。しかし、一つ間違えれば評価者の評価って価値観が入る。公正な評価ができない場合はこれは差別制度になるから、私は生きざまとして一切不公平は排除するというのが私の政治理念なんや。 現にもうこの議会でも見せつけたあるじゃないですか。 人が人を評価する。人の価値観は多種多様。市長はすぐに市民の意見を聞くと。この間、新宮港埠頭株式会社の会長職を設けて市長が会長について株主総会に出て、現場の正しいことを認識していってくれと。そうすると我々議員は市長に質問を求めたときに正確な情報を得られるから、考えてみてくれと言ったら、考える必要はありません。大西を市民やと思っていないんかな。 市長が常々市民の意見を聞く。私は市民の意見を聞くと言う。3万市民全部意見が違うんや。そこで3万市民の声を市長が聞くのは不可能やから、市民は我々17人を代表者としてここへ送ってきているんや。私は市民そのものや。だからここで私が市民の声として市長に要望したら、検討しますと言って答弁するのが当たり前なんや。できませんと門前払いを食わすということは市民の意見を聞かんということなんや。大西を市民の意見やと思っていない。 だから政治の世界では、当局が努力します、検討してみますということはやらんということやということがもう常識。それを公開の場で大西が言うた意見を即座に否定する。ということは大西の意見は聞くに値する意見やないということで、そうすると私は侮辱されていると思う。わかるでしょう。議員に対する市民に対する敬意がない。少々難しい意見であっても市民の声やから検討します、貴重な御意見ありがとうございます、検討してみますというのが礼儀でしょう。 市長、初めてこの間この議場へ入ってこれを見て、吐き気するほど気分が悪くなってきた。評価のこと言いやるんやで。人間の評価のことや。あんたはええと思ってこれをやっているんやろう。これはただじゃないよ。この格子。あんた何をモチーフにしてこういう造作をしたんかな。これはただじゃないんやで。この造作がこれは金をかけてあるんやから。金をかけていてこれが議会の会議のどこに有効性があるんかな。ただやったらまだええ。お金がかかっているんや。全くこれは遠山の金さんの時代の牢獄やろう。牢屋をモチーフにしてつくったのか。あそこへ座るとどえらい狭い、後ろ。何の効果もないものにお金をかけてどうするん。 そやから3月議会で私はこれを言うたんや。当選証書にこんな立派なもの要るんかと。わら半紙で刷ってきてくれたらええんや。わら半紙で刷らんでもいい。電話一本で大西さん当選しました、おめでとうでそれでええやん。こんな立派なものを必要かと言うたんや。 だから私は紙切れをこうして資料を印刷するのに、紙切れを裏返してと言うたんやで。市民のために1円でも予算を無駄にするなと言うてるのに、当てつけみたいにこんな無駄なものをつくるの。それでいて私は市政は市民のためにあるんやとか言うてくれるなよ。 議長室へ入ってびっくりしたんや。前の議長室に立派なソファがあったのに、また変わっているんや。前のソファはどこへほったんたんなよ。もったいないことするなよ。金がないのに予算もないのに。だから評価でしょう。市長はええと思ってやっている。私は何でこんな。ここに入ったとき一番先に思ったのが、僕ら子供のとき中学生時代、メジロかご、メジロとりがはやった。その時分遊ぶお金がないからみんなメジロとりに行って竹でかごをつくって、そのメジロを飼うのが皆の遊びやった。入ったときメジロかごを思い出してきた。あのメジロは中へ入ってこういう景色やったんやと思って、気の毒になと思って。あれ閉じ込めて、こっちは見るほうは楽しいわ。これ牢屋みたいなところに閉じ込められて不愉快きわまりない。そやけれどただやさかやったんやというんやったらまだわかるけれど、これ金がかかっているのわかっとるんや。何でこれ。この間紙切れ一枚も粗末にするなと説明した。情けなくなってきて、どう考えても無駄やないか。 市長、あなたがいいと思ってやっていることでも私は不愉快や。人の価値観というのは皆違うでしょうということを言うてんで。そうしたら副市長が、法律で義務づけられているからと言うんや。私はこの評価制度を全部やめよとは言うていない。今の評価制度はやめよと言うているんやで。その中に一番気に入らんのは、曖昧な評価をしてそしてAの職員にボーナスをあげるんや。Cの職員はボーナスを減らすんや。曖昧な評価の上に、職員を馬みたいに鼻先にニンジンをぶら下げて走らせるような指導はしてほしくない。 職員のモチベーションを上げるのは内発的動議づけ。我々は公務員なんだと、市民のために命をかけて奉仕するんだというその精神を涵養することが一番のモチベーションや。それを賞、ボーナスを上げるといった賞や。ボーナスを減らすといった罰や。こんな曖昧な評価制度で賞罰を与えるということは差別やないか。 そこで市長がよく頑張る職員の給料を上げて、怠ける職員の給料を減らすのは当たり前ですと答弁すると、市民はそのとおりやと。私は極端なことを言いやるんと違う。Bが70%もある。70%あるBのうちの上から20%ぐらいは全部自分がAやと思っている。市長が新入職員に人の悪口を言うたらあかん。自分に返ってくる。返ってくるで。さっき言うたように。ぼんぼん私のところに投書来るで。評価者になった課長のこと。職員のときはこうやったんや。何を偉そうに評価している。自分は何やと僕のところに集まってくる。 だからおまえがBやと言うた課長が恨まれる。自分のところへかかわってくる。悪口言うのと一緒やろう。その評価が絶対的なものやったらそれは仕方がない。昇任試験をして69点、課長がおまえ頑張れよと。69点やったらもうちょっと頑張ったら70点でAになれると言うたら職員は納得するやないか。今の評価制度のどこが納得するの。納得していないから苦情が来やるのに、それを言うてるのに。 これ以上言うんやったら名前出そうかというんやで。課長連中は名前出さんといてくれと。こっちも出したないよ。 要するにもう一遍。最後に1点だけ。 市長、あなたの人物評価のことを最後に言っておきます。あなたが優秀だとして登用した幹部職員が、ここで並河議員が質問したんや。それは新宮港をつくったときに計画では新宮市民に負担をかけないということでつくったんや。しかし、思うように土地が売れなくて40億円の借金が残った。これをなぜこういうことになったか検証しなければまた同じことが起こると並河議員は追求したんや。当然やろう。 それに対してその部長は、投資せなんだら投資することはリスクが覚悟やと。投資せなんだら成果も得られないと答弁したんや。それやったらまだええんや。港をつくったことはよかったと思っていますと答弁したんや。出過ぎていないか。港をつくった責任は当時の市長と議会にあるんやね。そうでしょう。あなたたちに責任があるか。責任がないということは権限がないんや。だから港をつくったことがよかったか悪かったかの評価は、市長か市議会議員がするんや。悪かったらどうするんや。港をつくったことが悪かったらその部長が責任をとるんか。失敗やったとしたら退職金を返上して損害補填するんですか。 そのときに部長は責任を追及されたら、いや市長の命令でやりましたと言うんやろう。私に責任はありませんと。市長の港をつくれという命令で私はつくりました。それで借金を抱えて港をつくったことが失敗やったと言うんなら、責任は市長にある。大西議員も賛成したじゃないですか。私は市長が提案して港建設を提案して議会へかけて、議会で予算の承認をもらってそれでつくれと言ったから、一生懸命になってつくったんです。私に責任はありませんと言うやないか。わかる。 そういう職員の持ち分。市役所の職員は公務員で市長の雇われと違うんや。市長の指示で仕事はするけれども、あくまでもあなたたちは市民が雇っているんや。だからそういう自分の権限と責任の分野もわからない者を部長に取り立てるんや。 市長、やっぱり民間と違って公務員というのは、もっとしたいことがあってもそれが一部の市民の利益になることになるということになれば、慎重に事を運ばなあかんで。だからこの間の新宮港埠頭株式会社の件について、議会は市民に損害を与えるおそれがあるのでこれを否決したんや。そのおかげで新宮港埠頭は約束どおり11億円全額契約金額を払うことになった。それで市民の負担が軽減された。喜ぶべきところを残念やったと新聞へ報道された。市民が喜ぶことが何で残念なん。市長のどこに私の政治理念は市政は市民のためにある、それが私の理念だとまやかしを言わんといてください。     (「議事進行」と呼ぶ者あり) ○議長(榎本鉄也君)  1番、北村議員、議事進行。 ◆1番(北村奈七海君)  貴重な時間を失礼します。 先ほどの大西議員一般質問の中で、ちょっと私にとって見過ごすことができない発言がありましたので議事進行をとらせていただきました。 先ほど大西議員一般質問の中で、夜回りを例に出されたときに、発言の中で奈七海ちゃんにはわからんやろうけれどもという発言をされたかと思います。そのときに私が指摘させていただきたいのは2点あって、まず1点目は、こういった公的な場で同じ議員という立場の中で北村議員というなら、もしくは1番議員というならまだしも、奈七海ちゃんというような形であたかも友達に対するような態度でちゃんづけをするというのは、不適切ではないかと思います。 またもう1点は、奈七海ちゃんにはわからんやろうけれどもということで、私にはそういった知識がまるでない、そういったことはわからないのであるというような形で、若くてあわせて女性であるというようなことでそういった発言をされてしまうのは、議会の品位にも問題が出てくると思いますし、私に対しても少し侮辱的な発言ではないのかなというふうに思います。 ですので、私としましてはこういった発言がないように申し入れますとともに、今回の発言を撤回、もしくはきちんと訂正していただくように議長に求めたいと思います。 以上です。 ○議長(榎本鉄也君)  17番、大西議員。 ◆17番(大西強君)  1番議員、えらい失礼しました。撤回してもいいです。 しかし、私が言ったのは、マッチだとか拍子木だとかそういうことを言うたんで、北村議員の世代は知らんやろうねという意味で言ったんで、あなたが無知だとか言うたんじゃない。 私の趣旨は、火事の原因がマッチと言うたんや。拍子木というときにそれは歌舞伎なんかを見ていたら拍子木はわかるけれど、50年前の話なんで北村議員の世代はそのもの、道具を知らんやろうけれどという意味で言うたんで、決して社会情勢に無知だという意味で言うたんじゃないんで、おわびして訂正いたします。 ○議長(榎本鉄也君)  今大西議員の訂正の発言がありましたが、この議事進行につきましては私のほうで後ほど会議録を精査いたしまして善処させていただきますので、しばらく北村議員、お待ちいただきたいと思います。 それでは、昼食のため休憩に入ります。 △休憩 午前11時55分--------------------------------------- △再開 午後1時00分 ○副議長(松畑玄君)  休憩前に引き続き会議を開きます。 一般質問を続けます。--------------------------------------- △大石元則君 ○副議長(松畑玄君)  4番、大石議員。 ◆4番(大石元則君) (質問席) 通告により、一般質問を始めたいと思います。 今回の一般質問、スタートからベテラン議員の崇高な政治理念に触れて、かなりあてられております。気を取り直して臨みたいと思っております。 まず、恒例になりましたきょうの記念日ですが、本日6月20日は何の記念日か、市長、代表してお答えいただけるでしょうか。 ◎市長(田岡実千年君)  恒例の質問、ありがとうございます。 きょうはペパーミントの日ということでございます。ハッカが特産品の北海道北見市まちづくり研究会が昭和62年に制定したものでありまして、「ハッカ」、「はつか」の語呂合わせでありまして、また、6月は北海道の爽やかさがハッカそのものであるとのことから、本日、ペパーミントの日ということだということでございます。 ◆4番(大石元則君)  いつもながら明快なる御答弁、ありがとうございます。 北海道の北見市では、昭和の終わりごろからペパーミント、ハッカを特産品にしております。この特産品は北見市の人たちの健康を増進し、生活に潤いを持たせております。 そこで、私のきょうの一般質問も、ペパーミントの日にちなみ、すがすがしく健康的に発火して熱くありたいと思います。皆さん、よろしくお願いします。 それでは、今回のテーマは市長の基本姿勢を問うであります。 市長の基本姿勢は行政に反映されます。私にも議員としての基本姿勢があります。悪口を言わない、諦めない、みんなと幸せになるといった至って簡単なものであります。そして、農業の振興、災害への取り組み、医療・福祉の充実を課題にしております。この三つの課題に沿い、質問をさせていただきます。 まず、農業の振興であります。 農業は古来より国の根幹をなすものです。お金を出せば何でも手に入る時代になりましたが、口に入るものをみずから栽培するという価値は決してなくなるものではありません。まして気候変動などによる自然災害で生産が見込めなくなってきているのが今の時代です。食の安全・安心を担保するためにも、食料の安定供給が大切になってくると考えます。 そこで、新宮市の食料自給率はどうなっているのか気にかかるところです。担当課に聞いてみたいと思います。 ◎農林水産課長農業委員会事務局長(平見良太君)  自給率のお尋ねでございますが、本市の農産物の自給率でございますが、農産物全体のデータがございませんので農産物全体の自給率は算出できませんが、本市における米のみのデータをもとに自給率を算出しますと、平成28年度の米の生産量は約334トンでございます、これを1人当たり年間60キロ消費することにして市の人口2万9,488人で算出しますと、自給率は約19%となることになります。 ◆4番(大石元則君)  市長、この米の自給率約19%という数字を高いと思われますか、低いと思われますか。 ◎市長(田岡実千年君)  低いと思います。和歌山県全体を見ると米の自給率が約56%であります。また、日本全体を見たときに、主食の米の自給率は100%でありますので、新宮市の自給率は低いと言わざるを得ないというふうに思います。 ◆4番(大石元則君)  私も市長と同じ、低いと思います。低いのは生産現場を見れば予想されます。でも、これほど低いとは思っておりませんでした。といいますのは、私の父の時代、生きていれば90歳を超えていますが、その当時の米の自給率は100%を確保していたと思います。その証拠に、余り大きな声では言えないのでございますが、市内に遊郭がありまして、その当時の農家の若い衆がお米を持って通っていたそうです。私には全く覚えがございません。しかし、年長の亀井副市長なら御存じかもしれないので聞いてみたいと思います。 ◎副市長(亀井寿一郎君)  単刀直入に申しまして、そういう部分については、私も全然わかりません。 ◆4番(大石元則君)  多分、あの当時のお米は、お金にかえられるというぐらい値打ちがあったということだと思います。 ところで市長、米の自給率が19%までなってしまったんですよ、なぜ新宮市の米づくりがここまで衰退してしまったのか、どうお考えでしょうか。 ◎市長(田岡実千年君)  まず、新宮市においては広い農地が少ないことと、やはり専業農家、兼業農家が米づくりでしっかりと生活できる仕組みが整っていない、そういったところがこういったことになっているんだろうなというふうには予想してございます。 ◆4番(大石元則君)  要するに、いろいろ市長の今のお答え含めて要因がございますが、要するに米の価格が下がってしまったということもあると思います。 では市長、日本の国の米の自給率は100%なのに新宮市の米の自給率は19%なのか、考え得る範囲でお答えいただければいいと思います。国の米の自給率は100%なんです。これはある意味クイズでもあると思いますので、素直に答えていただければいいと思います。 ◎市長(田岡実千年君)  国が100%に対して、なぜ新宮市が19%かという御質問だと思いますが、先ほども申し上げましたが、新宮市においては広い農地が少ないというのがまず一つの原因だということと、あと、後継者不足、これはどこの地域でもそうかもわかりませんが、新宮市においてもなかなか専業農家、兼業農家で生活することが厳しい制度の中での後継者不足、そういったところが低い自給率になっているんかなというふうには思っております。 ◆4番(大石元則君)  単刀直入に考えますと、新宮以外でお米が生産されていることではないかと思います。今、市長がみずからお答えいただきましたように、これの要因には幾つもあると思います。農家が望む価格で買ってもらえなくなった、消費者がほかの産地の米を食べている、田植え機、コンバイン、乾燥機等の機械代が高く、月、元手がとれない、それで米づくりをやめてしまった等々が出てきます。生産農家にとってとても厳しいことばかりであります。 さらに追い打ちをかけようとしている心配事がございます。最近のニュースでは、中国からのコンテナの中に、毒を持つ針、ハアリならぬヒアリが発見されたとあります。今、三佐木地区の水田では稲の苗を食い荒らすスクミリンゴガイ、通称ジャンボタニシでありますが、これの繁殖が確認され問題になっています。熊野川町では確認されておりますか。 ◎農林水産課長農業委員会事務局長(平見良太君)  現在のところ、幸い熊野川町では確認されておりません。 ◆4番(大石元則君)  それはよかったと思います。 では、このジャンボタニシに対して対策はどうされておりますか。 ◎農林水産課長農業委員会事務局長(平見良太君)  対策でございますが、三輪崎、佐野地区で4、5年前から目撃されております。ことしに入りまして木ノ川地区で確認がされております。このジャンボタニシは、田植え直後の約20日間ほどの期間、やわらかい稲を食い荒らすことが収穫に大きく影響を与えるものであると聞いております。対策としまして、見つけ次第、足で踏んだりして捕殺するのが最適であるということです。また今後、県の農業水産振興課が主体となりまして、市、農協、地元の農業実行組合が組織的に駆除することも視野に入れまして、現在、調査、協議を続けているところでございます。 ◆4番(大石元則君)  今後の対策に期待したいと思います。 あと一つ、梅雨入りしたとはいえ、なかなか雨が降りません。農業用水路の水も減ってきています。老朽化等により水漏れが懸念されております。実際、水漏れが起こっているところもあります。地元の実行組合でも率先してその補修に当たっておりますが、限界があります。これに対して担当課は今後どう対応していくのでしょうか。 ◎農林水産課長農業委員会事務局長(平見良太君)  現在、用水路等の補修なり修繕等の要望があり次第、担当者がすぐに現場に行って確認をさせていただきながら、スピード感を持って対応しているところでございます。行政では、そういったサポートできるものにつきましては、頑張って取り組んでいきたいと思っております。 ◆4番(大石元則君)  前向きな対応に対して感謝いたします。これ以上、農家の生産意欲が低下しないようにお願いしたいと思います。 市民の食卓を豊かにしていくため、米のほかにも農畜産物の生産性を向上させていかなければなりません。当然、国の施策に乗り生産現場を活性する手だてもありますが、市長みずからおっしゃったように、本市における場合は猫の額ほどの耕地で経営規模が小そうございます。残念ながらアベノミクスが推進している大規模経営の対象にはならないと思います。それだけに、小規模生産農家であっても生き生きと生産し、安心して販売していけるすべを探らなければならない状況であります。この状況を正面切って打破していけるのは、歴史と実績のある新宮市の農林水産課であると私は考えています。担当課は今後どう対応されていくか、担当課の熱い答弁を期待したいと思います。 ◎農林水産課長農業委員会事務局長(平見良太君)  農業全般にかかわっての今後の対応でございますが、非常に厳しい課題等がございますが、大きな展望、また夢を持って対応していきたいと思っております。 まず、農業就業者の高齢化が進み、耕作放棄地が拡大しつつある本市の農業におきまして農業の推進を図るには、市内農産物に対する需要の創出とマーケット情報に基づいた生産・出荷体制の構築など、生産と販売を一体的に捉えた振興策が不可欠であると考えます。そこで、本市の農業の重要な担い手であります小規模生産者が気軽に誰でも参加できる新たな販売・流通体制の確立など、販売、流通面からアプローチし、売れる農産物の出荷により所得の増加を図り、生産者の意欲向上と生産増加につなげていく農業など、新たな振興を行うことが大切であると考えております。 具体的には、一つ目に、耕作放棄地に対しまして市民農園などに利用していただき、耕作放棄地の解消につなげていきたいというふうに思っております。二つ目に、耕作放棄地を新規就農者などにあっせんしていく農地中間管理事業や農業次世代人材投資事業などの制度を活用しまして農業従事者をふやしていき、新規就農者に対しての奨励金などの取り組みなどを研究していきたいと思っております。三つ目には、少ない市内の販路・流通先を拡充する上で、無人市場、また公共施設内等へのコーナーを設けるなど新たな取り組みを行うことにより、生産者の生産意欲がかき立てられ、地産地消のための直売の取り組みが進めば、高齢者や女性など小規模農家の活躍の場になると思います。こうした取り組みを今後、調査・研究したいと思っております。 ◆4番(大石元則君)  今の取り組みについて私も現場で確認させていただきたいと思いますが、市長、今の担当課の対応策をどう評価されるでしょうか。 ◎市長(田岡実千年君)  農林水産課においては新宮市の一次産業の推進を担っている大変重要な課でありまして、今、課長述べましたように、いろいろ熱意を持って頑張っているところでありまして、また、今、農林水産課を見ますと、課長以下がスピード感を持って何事にも取り組んでおりますので、そこは大変評価もしているところでありますが、いろいろまだ足らないところがありましたら、大石議員におかれましては40年近く一次産業、酪農業で実際現場で従事されていたわけでありますので、また大石議員の知恵もいただきながら新宮市の一次産業をしっかり推進していきたいというふうに考えます。 ◆4番(大石元則君)  ありがとうございます。ぜひ来年の予算大綱にも今の対応策の一つでも上げていただける状況が組まれればいいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。 次に、今回通告に農産物とするところを、あえて農畜産物としたことにはそれなりの思い入れがございます。今の市長の話にもあったんですが、現在、新宮市においては、畜産物に関しては今や豚を飼う人はなく、鶏も見かけることも少なくなりました。三輪崎牛乳がなくなり、乳牛も姿を消してしまった現在、かろうじて和牛の熊野牛が残っております。和歌山県はこの熊野牛を推奨しています。県下においてブランド化が進み、3カ月に一度、田辺市場において子牛市場が開催されております。高値も伴い、頭数がふえてきて、にぎわいを見せております。ことしは5年に一度の和牛のオリンピックがあると聞いております。どんな大会なのか、また、担当課の熊野牛への取り組みを聞きたいと思います。 ◎農林水産課長農業委員会事務局長(平見良太君)  議員がおっしゃいました和牛のオリンピックとは全国和牛能力共進会であると思われますが、この大会は、和牛の能力と生育性の向上を目指して5年に一度開催される全国規模のコンクールで、それぞれの時代における和牛生産、改良上の目標を開催テーマとして掲げ、生産者、関係者が一丸となって和牛が持つすぐれた能力にさらに磨きをかけるとともに、繁殖、肥育両面から生産効率を向上させ、日本の食文化を支える和牛の魅力を広く発信していく目的で開催されると聞いております。 また、本市での畜産業の取り組みですが、新宮市熊野牛生産組合が主になりまして、新宮市における畜産業の推進をしていただいているところでございます。肉用牛低コストの生産や地域のブランド化確立等の活動により地域畜産の活性化を図り、畜産農家の方たちの共同利益の増進を目指す活動をしておられると聞いております。これらに対しまして市としてサポートをしているところでございます。 ◆4番(大石元則君)  生産現場においては、子牛の育成方法や現場研修、各畜産農家を回っての生産技術の向上がなされております。その上で、この全国和牛能力共進会への出品を準備しているところでございます。ただし出品するには資格が要ります。肉牛生産組合は肉牛の部で出品は可能なんですけれども、子牛を出品しようと思ったら和牛改良組合を立ち上げねばなりません。この設立を目指し、田辺近郊から新宮、東牟婁郡までの畜産農家が集まって、広域で紀南和牛改良組合の設立に向かって準備しております。担当課でバックアップしていただけるものならぜひお願いしたいと思うのですが、いかがでしょうか。 ◎農林水産課長農業委員会事務局長(平見良太君)  常々大石議員から畜産のことについてお話をお伺いしておりますが、我々も今後、熊野牛のブランド化に向けて調査・研究しながら、市でサポートできるものにつきましてはサポートをしたいと思っております。 ◆4番(大石元則君)  よろしくお願いします。 今後、担当課のバックアップを受けて熊野牛が全国和牛能力共進会でグランプリをとる夢を見たいものであります。そして、和歌山県、そう新宮市に、全国から熊野牛を食べにやってきてもらえる日を楽しみにしたいと思います。 それでは、次の項に入ります。 おかげさまで9月が来ると私もことしで63歳になります。同級生は既に退職し、第二の人生を始めております。紹介がありましたように、私は25歳のとき、昭和55年から農業に携わり、生涯を牛飼いだけで終える予定でございました。しかし、突然の出来事、平成23年9月、台風12号による豪雨災害に遭いました。それまで積み上げてきた生活の糧を一瞬にして奪われてしまい、人生が大きく変わりました。かれこれ6年になります。奇跡の連続で、気がつくと新しくできた新宮市議会の議場に立っているではありませんか。 そこで、被災者の目線に沿って次の質問を行いたいと思います。 6年前の東日本大震災では、死者・行方不明者1万8,537人の犠牲者が出ました。そして、次に想定されている最大級の震災が南海トラフ巨大地震であります。国は東海地方が大きく被災すると見ていて、冬の深夜、住民が家で寝ているときを想定しています。想定される死者は東日本大震災の17倍、32万3,000人と想定されております。ちなみに新宮市にあっては、建物倒壊によって65人、火災によって16人、津波では940人、合計1,100人の死者が出ると国は想定しています。 市長、国が想定している最大1,100人のこの数字は多いと思われるでしょうか、それとも少ないと思われますか。 ◎市長(田岡実千年君)  大変厳しい多い数字だというふうに思ってございます。 ◆4番(大石元則君)  担当課はどうなのでしょうか。 ◎防災対策課長(田中幸人君)  今、大石議員のおっしゃった数字は和歌山県の地震被害想定調査、そちらの数字なんですが、1,100人という数字は確かに厳しい数字とは思っております。新宮においては地理的な要因とかいうことがあり、近隣の市町と比べますと津波の死者の想定数というのは格段に低い割合とはなっておりますが、しかしそれでも何も早期避難しないと、そういうような場合においてはこれだけの数字が出るということは、市長申しましたように厳しい数字であり、これはやっぱり大きな課題と思っております。 ◆4番(大石元則君)  私が最初に思いましたのは、一人の犠牲者も出さないということは、この数字を限りなくゼロにするということであるように思っております。と申しますのは、ほとんどが津波の被害でもって亡くなられる方が多い。これは東日本大震災での教訓を受けてのことであろうかと思います。この数字をゼロに近づける努力こそが覚悟であろうかと思いますが、その対策は今後どのようにされますか。 ◎防災対策課長(田中幸人君)  やはり、この数字をいかにして小さくしていく、ゼロに近づける、これも大きな課題でして、特に南海トラフの巨大地震は近いうち必ず発生すると言われておりますんで、我々としても市民の命と財産を守るために、防災意識や知識の啓発、普及は図るとともに、市民と行政が一体となった対策をやっぱり推進しなければならないと考えています。具体的には、こういうようなハザードマップをつくった上でも、つくるだけでなくて、市民の皆さんに周知して、理解して、早目の避難というのを心がけていただく、また、現在進んでおります新宮紀宝道路や王子製紙跡地の高台などを初めとする避難場所の確保、また住宅の耐震化、さらに、教育委員会で行っていただいておりますけれども、未来を担う子供たちへの防災教育の推進などというようなものに取り組んでいかなければならないと考えています。 ◆4番(大石元則君)  想定の内容が大切だと思います。この1,100人という人数を8割は減らせると、取り組みによって8割は減らしていこうと、現実的な対応によって取り組みがなされて8割は必ず減らすことができるであろうというのが今後の防災対策のかなめだと思われます。 そこで、過去の教訓を生かす上で、今想定されている震災、地震そのものは、50年に一度の地震なのか、100年に一度の地震なのか、また1000年や万年の地震を想定してやるべきなのか、その点についてはいかがでしょうか。 ◎防災対策課長(田中幸人君)  今、やはり一番大きく問題になっていますのは、南海トラフの巨大地震というのは1000年、万年に一度とは言われていますけれども、ただ、この地方では比較的繰り返し繰り返し地震が発生しています。御存じのように昭和19年の東南海、さらに昭和21年の昭和南海も発生していますが、その前には安政の地震、さらにその前には宝永の地震というふうに、比較的90から百数十年の間に大きな地震が繰り返しておりますので、やはり避けられませんが、地震は必ず来るというふうに皆さんに考えていただきたいと思っています。 ◆4番(大石元則君)  それでは、市長、近い将来に南海トラフ巨大地震なるものが起こるとお思いになっておるんでしょうか。 ◎市長(田岡実千年君)  大変残念なことではありますが、歴史を見ますと南海トラフの地震というのは繰り返し起こっているわけでありまして、いろんな科学者の分析によりますと、30年に70%の確率でとかよく言われますが、近い将来必ず発生するというふうに思ってございます。 ◆4番(大石元則君)  市長は、その近い将来というのをどういうふうに想定されておるのでしょうか。 ◎市長(田岡実千年君)  先ほども申し上げましたが、いろんな科学者の方々は30年に70%とかいうこともおっしゃっておられますが、あす来るかもわからない、きょう何時間後に来るかもわからない、もうすぐに来るかもわからない、そういう覚悟は常に持っておかなければならないというふうにも思っております。 ◆4番(大石元則君)  私も同感であります。 担当課はいかがでしょうか。 ◎防災対策課長(田中幸人君)  いつ来るかというようなことについてはそう簡単に言えることではありませんが、先ほど言いましたように九十数年から百数十年の間に地震は繰り返して来ております。そうしますと、前回の地震から70年過ぎていますんで、これからは、市長が先ほど申しましたように、地震が来る確率というのも当然高くなってきますし、そういう意味では今後20年、30年というのは十分警戒していかなければならないかなと考えています。 ◆4番(大石元則君)  確かにこの20年、30年がかなめになろうかと思います。できることなら高いところから見守ることができればいいのですけれども、あす来るかもわからない、この危機感を持ってこそ一人の犠牲者も出さないという覚悟であると私も思います。 そのために、津波に対して手だてとなるのがハザードマップであろうかと思います。このハザードマップの作成に当たって、担当課ではどう取り組みをなされてきているのでしょうか。 ◎防災対策課長(田中幸人君)  このハザードマップは、内閣府が実施した浸水想定等の計算条件をもとにして和歌山県がつくりましたシミュレーション、南海トラフの巨大地震のデータを用いて作成したものです。一応、新宮市においては、地震発生後約28分の第二波で大きく市街地が浸水する想定となっております。内閣府が公表した発生場所が異なる幾つかのパターンの中で、新宮市に最も影響の大きな一つのケースであろうということでその計算結果を作成したものですが、確かにシナリオの一つではありますけれども、これが施策をする上での基準といいますか、基本の部分になるマップだと考えています。 ◆4番(大石元則君)  この基準になるハザードマップですが、久しぶりに見ることができました。ぱっと見て、一つだけ疑問に思ったことがございます。最大級の地震が来て津波が起こり、三輪崎方面から、いや佐野川を遡上して津波が押し寄せるという想定であります。佐野川に沿って津波が川を遡上する、ある意味、川の流れがとまってしまって川からあふれ出すんじゃないか、川からあふれ出した経験を新宮市は教訓として持っております。紀伊半島大水害、新宮市記録集の29ページに主な河川の道路被災箇所及び浸水域が示されております。これとハザードマップと照らし合わせますと、余りにも津波による浸水域が限られている。この点に関して担当課はどうお考えなのでしょうか。 ◎防災対策課長(田中幸人君)  いろんな御指摘はあるかと思いますが、我々としては、つくられているハザードマップが、先ほどから申しているように、一つの基準ではあるとは思っています。ただ、市の防災のアドバイザーの片田先生がおっしゃっていますが、想定にとらわれないというようなこともおっしゃっていただいていますんで、このハザードマップでは浸水域となっていなくても、白地の地区であっても、そういう大きな揺れを感じた地震のときには、そういうことに関係なしにより高いところへ、より遠いところへの避難というのを心がけていただくということを啓発していっているつもりであります。 ◆4番(大石元則君)  そのとおりなのでしょうが、残念ながら市民にとってはこの想定にとらわれないという表現がとても難しいように思います。ですから、想定にとらわれないということの中身の意味を市民とともに共有すべく努力されるのが、これからの責務であるように私には思えます。9月には紀伊半島大水害の慰霊祭が行われると思われます。9月定例会でその点について突っ込んだ話ができればと思っております。 ただ、このハザードマップによって避難経路が確定され、どのように逃げたらいいのか既に担当課では準備が進んでおります。三輪崎地区においては避難マップが配布されております。津波から逃げ切るというマップであります。この想定では、よく見ると市長のお宅のところで津波がぴたっととまっております。さて、市長のお宅では、家族の間ではどういう取り決めをなされておるのでしょうか。 ◎市長(田岡実千年君)  このハザードマップ、一応、防災対策の一つのシナリオとしてつくっているわけでありまして、想定外ということもありますので、私の自宅、浸水域には入っていなくても、目の前に小学校がありますので、そこの3階か屋上へ逃げると、自宅でいるときは、そういったことは家族で話ししているところでございます。 ◆4番(大石元則君)  市長に見習って、近くの最もそのときに応じた避難場所を想定して、避難行動をしていただけるように努めたいと思います。 さて、私には持論がございます。少しだけ披露させていただきます。 災害が起こってしまうと本当に全てがなくなってしまう、事が終わってしまうという思いがあります。いかに限られた条件の中で生き延びる手だてができるか試されます。だったら平常時にあってこそ、減災の準備ができると思います。予想される災害がいかに大きなものであろうと、諦めずに準備することが肝要かと考えます。ぜひ、市民の自助を促し、住民同士の共助を頼りに、行政力の公助でもって底上げされることで、災害からとうとい命を守ることができると思います。新宮市から一人の犠牲者も出さないための覚悟であると考えます。まだ時間は残されております。今後とも皆様の奮闘に期待して、この項を終わります。 3番目の項目に入ります。 医療・福祉の充実について質問します。 これまで、医療・福祉と言えば介護も含まれるものと私は思っていたので表記しませんでした。しかし、新宮市にあっても、超高齢化やがん、難病の発症、また保険制度の充実など、より介護の世界は広がりを見せております。このような状況の中、新宮市でこれからも安心して住み続けてもらうための方策を、手だてを尽くさなくてはなりません。 まず、これまでの医療・介護・福祉の連携を図り、在宅看護を充実させていくことが第一で、まず一つの課題であります。さらに、二つ目として、負担を減らすために、この医療・介護・福祉を受ける前にいつまでも元気で過ごすためには、高齢者の皆様に社会参加をしていただき、地域の源になっていただくことだと思います。三つ目として、介護予防教室やコミュニティーを目的としたサロン活動への参加を促すことによって介護予防を進め、生活弱者に対するサービスも行えるようにすることであろうかと思います。 これらの三つをあわせ持つケアシステムが新宮市地域包括ケアシステムであることが、これまでの特別委員会での調査、また健康長寿課が主催してきた数々の市民向けの講演会によって明らかになってきております。しかし、現実は少子高齢化が進んでいて支える人の割合が減少し続けております。このまま何もしないでいると医療費や介護給付費用がかさむ一方になります。そうなると支える人の負担がますます増大し、ひいては医療保険制度や介護保険制度の崩壊へとつながりかねません。この危機を回避するためにも、しっかりとしたケアシステムづくりが急がれていると思います。 さて、先日6月6日に、現場で活躍されている訪問看護師の鈴木初美さんによる「訪問介護ってなあに?」という講演会に参加しました。話はとても献身的な内容で、頼もしく思いました。その中に、在宅看護で使用される医療用具機材を、ケアを受ける人の身になってみずから試されていると聞きました。環境用具をいろいろ使い、みずから比べられた話はとても興味深く、圧巻な話でございました。この講演会は、ケアシステムの3本柱の一つである在宅医療介護の充実を実現するための一環であったように思います。講演会を実施しての成果など、担当課にお聞きしたいと思います。 ◎健康長寿課長河邉弘ミ子君)  先日6月6日に実施しました市民向けの講座は、議員がおっしゃるように、三つの目標の一つである在宅医療を実現するための一環です。そのために住民への啓発を目的に実施いたしました。今回は、市民の皆さんに、医療が必要になった場合においても、病院や施設で過ごさなくてはならないということだけではなく、在宅での療養生活も安心してできるという選択肢があるということを知っていただけたのではないかと思っております。 ◆4番(大石元則君)  確かに訪問看護師の鈴木さんのような方がおられれば、もしかしたら在宅で自分たちもみとりができるようにも思いました。 しかし、鈴木さんの話の中にあったように、中心になるのが医師です、ドクターです。入院中は安心できますが、自宅でみとりや緩和ケアを受けるとなると、かかりつけの先生に、ドクターに、24時間365日体制で対応してもらわなくてはなりません。果たしてかかりつけの先生が面倒見てくれるだろうか、また、面倒見ていただいても、医師の負担が大きくなって人数が確保できないのではないかと思うのですが、現況はどうなのでしょうか。 ◎健康長寿課長河邉弘ミ子君)  実際、在宅医療を実施するとなると内科の医師が中心になると思われます。ことし3月広報で各戸配布いたしました新宮市の医療と介護のマップでは、いずれも要相談となっていますが、訪問診療と往診ができる内科の医師は6カ所となっております。その医師に負担を強いることになるかもしれないとは思っております。その負担を少なくするために、例えば医師不在となるときはどうするか、また、どのような連携ツールがよいかや各関係機関ができることは何かなどについて協議をすることが必要ですが、その協議の場が持てていない状況です。そのため、在宅療養を希望する御本人や御家族を実際に支える関係者同士の意見交換を計画しているところです。 ◆4番(大石元則君)  協議体をつくる、そうですね。その協議体の中で医師以外の支援関係者となると、鈴木さんのような訪問看護師、薬剤師の方などの医療従事者になると思います。あと、介護事業所の関係者の方々も働いてくれると思います。この意見交換会なるもの、具体的にどういった内容になるのでしょうか。 ◎健康長寿課長河邉弘ミ子君)  具体的には、この7月に、実際在宅医療を実施されている東近江市永源寺診療所の所長であります花戸医師をお招きし、講演会を実施する予定となっております。その講演会を受け、その後、在宅療養生活に実際にかかわっています医師、薬剤師、訪問看護師を含む介護事業所関係者間で意見交換会を実施したいと考えています。在宅療養を行うための具体的な問題点を把握したいという気持ちがあります。 また、新宮市内の介護保険事業者連絡協議会が今月設立されると伺っておりますので、介護の現場から在宅療養生活支援の問題点を把握していきたいと考えております。 ◆4番(大石元則君)  問題点を洗い出して、その問題点を解決して、システムの構築に寄与されようとしている内容がよくわかりました。 既に鈴木さんのところでは、年間60件ほど在宅看護をフォローされているそうです。 私の身近にも自宅で家族をみとられた方も何人かございます。しかし、これまでどおり申し上げましたように、在宅となるとまだまだちゅうちょせざるところがございます。しかし、担当課が努力されているように、努力されているのは、人生を子供のために尽くしてくれた親に対して、一日でも長く家族とともに暮らしていきたい、暮らせたらどんだけ幸せだろうと思いをめぐらせているのも事実です。確かな在宅医療のもとで看護サービスが保障されているケアシステムがあれば、ちゅうちょしている人たちの背中を押してくれるのではないかと思います。今回、3本柱の1本である在宅看護と介護を取り上げましたが、今、準備されているケアシステムがどこまで進んできて、今後の課題は方向性なりとも示していただければと思います。 ◎健康長寿課長河邉弘ミ子君)  進捗状況につきましては、これまでにも申し上げてきましたように、実務者レベルと代表者レベルの地域ケア会議を軸とし、高齢者御本人への支援の充実と地域の課題の把握と対策を検討する仕組みができてきておりますので、今後はその事例を提供しやすくし、地域ケア会議を活性化していくということと、地域の課題に対する対策について関係機関との協議や調整を行い、実現できるようにしていくことが課題です。日常的に高齢者やその家族を含めた相談には既に取り組んでいるところですが、認知症対応につきましては、認知症初期集中支援チームは平成30年度から実施できる見込みで、それ以外の取り組みも含めましてさらなる早期発見・早期対応ができる支援を目指します。 また、高齢者の生活支援体制整備では、主に互助による支援体制のネットワークの構築に向け協議体を設置するため、平成29年度は生活支援コーディネーターを社会福祉協議会と協議し委託し、地域を中心としての支援するための基盤整備の段階です。 方向性ですが、健康長寿課といたしましては、介護保険法の目的にもありますように、高齢者の尊厳の保持、適正な介護給付、可能な限り自立した日常生活を営むことができるように配慮するという介護保険の原点は、地域包括ケアシステムの私たちの持っている三つの柱と通ずるものであります。この目標の先にあるものは、少子高齢化が進行する中、若い世代の方の高齢者を支える負担を軽減するために、高齢期になっても社会参加を促し、健康寿命を延伸することに向かうものと考えております。このことは、強いて言うならば、介護保険制度の社会保障制度を存続できることにつながることと考えております。 ◆4番(大石元則君)  目指されているところが説明されております。なかなか一般市民の方には今のお話を聞いていただいてもわかりにくいところがあるやにも思えました。そういった点はわかっている範囲で、自分たちも含めてかみ砕いた言葉で、担当課が目指そうとされていることを、正しいケアシステムというか希望するケアシステムを共有していければと思います。 前にもケアシステムについて質問させていただきました。今回は前より少し理解を深めることができたと思います。今も申しましたように、ケアシステムには各担当分野の人材が必要であり、利用者の状況に沿ったケアが求められます。ケアシステムの充実によって市民の安心感も増すと思います。先ほどおっしゃったように、認知症対策も含めて今後とも積極的な取り組みを期待いたします。 ○副議長(松畑玄君)  質問中ですが、15分間程度休憩いたします。 △休憩 午後1時57分--------------------------------------- △再開 午後2時15分 ○議長(榎本鉄也君)  休憩前に引き続き会議を開きます。 一般質問を続けます。 4番、大石議員。 ◆4番(大石元則君) (質問席) いよいよ最後の項目に入ります。 ここまで私の議員としての3本柱、三つのテーマについて順次質問してまいりました。田岡市政の基本姿勢を問うとともに、議員になってやっと2回りすることができたあかしがきょうの私の一般質問となりました。 さて、田岡市長が最初に手がけられた平成22年度の予算大綱の中に、昨年10月に執行されました選挙におきまして、多くの市民の皆様の温かい御支援をいただき、新市誕生の第2代市長に就任させていただきました。市政を担当させていただいてから、まだわずか4カ月ではありますが、日々市政運営に携わり、また、市民の皆様からの御意見や励ましをお寄せいただくにつけ、改めて市長としての責任の重さを感じますとともに、何としても、その付託に応えなければならないと決意を新たにしております。 きょうの私の心境に似たものがございます。 そして、8年後の平成29年度の予算大綱には、平成21年10月、市長就任以来、市政は市民のためにを理念とし、行政ニーズが多様化、高度化する中で、全ての職員とともに、市政改革などの市勢、これの発展に取り組んでまいりましたが、早いもので2期の任期満了の年を迎えます、とあり、行財政を取り巻く環境はなお一層厳しい状況ではありますが、市民の皆様の声を広く聞きながら、課題の一つ一つを着実に解決し、市民の誰もが笑顔で心豊かに暮らせるまちづくり、これに一生懸命取り組んでまいる所存であります、と締めくくられました。 私は、市政は市民のためにという理念もよいのですが、笑顔で心豊かに暮らせるまちづくりというのが好きです。 どちらも田岡市長の基本姿勢であると考えますがいかがでしょうか。 ◎市長(田岡実千年君)  そのとおりでございます。 ◆4番(大石元則君)  この8年間、田岡市長は新宮市政を担われてこられました。ぜひ、感想を聞かせていただきたいと思うのですが。 ◎市長(田岡実千年君)  先ほど議員が紹介していただきましたように、基本理念としては、重なりますが、市政は市民のためにということを念頭に置いて、一日一日、手を抜かず、一生懸命頑張ってきたつもりでございます。 まず、1期目の公約に関しては、大きな2本柱、人口減が進む中で雇用の創出、そして、市政改革ということを掲げさせていただきました。そういう中で、100年に一度と言われる大水害を経験する中で、改めて、災害に強いまちづくり、安心・安全なまちづくりを最重要課題として日々さまざまな政策も行っているところでありますが、それに加えて、この停滞する経済をいかに活性化させるか、また、子育てしやすいまちづくり、少子高齢化の中で、やはり大切なのが、子供を産み、また、育んでいくときに、しっかりと行政もそこをサポートして、生活しやすい、子育てしやすいところということも大切にしてまいりました。 なかなかまだまだ冷静に考えると道半ばと言いますか、全てが完了したわけでありませんが、一つ一つ、これからもしっかりと頑張って、皆さんが、市民の誰もが笑顔で元気に心豊かに暮らせるまちづくりの実現に向け、改めて頑張っていきたいというふうに思っているところであります。 ◆4番(大石元則君)  その頑張りを残りの任期、全うしていただきたいものと思います。 それでは、総括として、順次単刀直入に聞いてまいりたいと思います。 きょう質問させていただいた中で、総括として、参考にできるものが出てきました。最近、担当課のほうで出された新しい新宮市総合計画策定のためのアンケート結果報告書であります。これについて、担当課で説明をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。 ◎企画調整課長新谷嘉敏君)  この計画は、議員、今言われましたように、第2次の新宮市総合計画策定に向けて、基礎調査となるべき市民の皆様、また、高校生の方、近隣の方のアンケートということで、今後のまちづくりの基礎資料としたいというもので調査を行ったところでございます。 ◆4番(大石元則君)  この調査はいつ行われたんでしょうか。 ◎企画調整課長新谷嘉敏君)  市民アンケートにつきましては、平成28年12月から平成29年1月にかけてでございます。また、高校生アンケートにつきましては2月、近隣の方へは平成29年3月ということで、アンケートをとらせていただいてございます。 ◆4番(大石元則君)  この市民アンケートに関しては12月から1月ということは、年末年始にかけて行われたということですが、その結果はどうだったんでしょうか。 ◎企画調整課長新谷嘉敏君)  第2次総合計画の策定作業が2カ年にわたるという中で、御指摘の時期になってしまい、ちょうど、お正月を挟むという時期に実施となってしまっております。この時期が適切であったかと言われますと、事務局としてはやや反省も残るところでございます。そうした中で、前回よりやや低下したものの、30%を上回る回収率を得てございます。アンケートによる信頼度も確保できまして、貴重な基礎資料を得たことにつきましては、市民の皆様の御協力によるおかげだと感謝をしているところでございます。 ◆4番(大石元則君)  3,000通出されて、30%、1,000通近くアンケートが返ってきたと、これは時期はちょっと問題あるように思いますが、いかに、市民の皆さんがアンケートに対して誠実に応えていただいたか、また、熱心にアンケートしていただけたように思いますが、その点いかがでしょうか。 ◎企画調整課長新谷嘉敏君)  今後、新しい計画をつくる上で、いろいろ中身も見せていただきまして、総務建設委員会のほうでも、お配りさせていただいておりますが、今後の計画をつくる上で、非常に参考になる資料だというふうに確信をしてございます。 ◆4番(大石元則君)  10年前にも同じようなアンケートがなされたと聞いておりますが、特に違いはなかったんでしょうか。 ◎企画調整課長新谷嘉敏君)  いろいろ項目もございます。その中で、市の重要施策とすべき点等につきましては、やはり、先ほど市長からもありましたように、安心・安全なまちづくり、あるいは、その中でも防災対策、あるいは、また、子育て環境の整備、充実とか、そういったところは多少の順位の違いはありますけれども、上位に重要視すべき政策としてはほとんど前回と変わりないものが上位を占めているという状況でございます。 ◆4番(大石元則君)  この10年間にこのアンケートの内容が反映されております。ある意味田岡市長がこの2期8年の間に取り組まれた結果であろうかと思われます。 農林水産業の振興について、このアンケートにも答えていただいております。関係者が農業振興は大切なんだと思うのは現場の熱い声でありますが、アンケートの中で、農業者が答えたのは、900人中2、3人であったように思います。ほとんどの方が農業に関係していない方が答えられた中で、農業に期待している、農業の振興を大事なものだという方が、6割からございました。 ただ、高校生アンケートで、残念に思いましたのは、希望する業種の中で、農林水産業については、ゼロでした。ただ、ほかの業種も、ゼロの箇所がほかに7項目ほどありまして、ほとんどが、半数近くの高校生がわからないと答えております。ただし、官公庁の職員や警察官、消防士などの公務員志向が25%、4人に1人が希望しているということです。ある意味、今の新宮市の現状を反映されております。 農業の現場で働いてきました私にとっては、農業だけで新宮市でやっていくのはなかなか厳しいのが現実ですが、そういう現実の中で、もし、田岡市長のほうで、何か秘策なりがあれば、お聞かせいただければと思うのですが、どうでしょうか。 ◎建設農林部長(田坂豊君)  新宮市は古くから農林水産資源に恵まれてきてございます。1次産業が栄えてきた経過がございます。しかしながら、海外資源の輸入、高齢化社会に伴う後継者不足等々、1次産業を取り巻く課題はなお一層厳しい現状でございます。 議員質問の振興策でございますが、なかなか決定的な方策に行き切れていないというのが現状でございまして、行政としては、地域資源を生かした地場産品の育成を念頭に、後継者対策や、遊休地の再利用、また、地元木材の利用促進や、伊勢エビやシラスなどの水産物のブランド化、販路の拡大等、農業、林業、漁業を少しでもフォローアップしていきたいと考えております。 ◆4番(大石元則君)  私は農業に特化しておりますが、林業においては、バイオマス発電のための施策が、バイオマス発電の参入が期待されるようになってきた情勢がございます。 新宮市においてはどうなんでしょうか。 ◎企画政策部長(向井雅男君)  現在、新宮港用地のほうに、バイオマス発電事業者からの引き合いがございます。去る2月でしたか、総務建設委員会のほうで、市長のほうから、その検討をするということで、表明したかと思いますが、担当課のほうに指示がございまして、その引き合い、事業者の今、選定をしているところでございます。 4月1日に木質バイオマスの認可の法律の一部改正がございまして、少し、その辺で時間がかかっておりますが、今後、そういった引き合いの中で、選定に向けて今、事業者を確定しておりますので、その進捗については、また、議会のほうにも報告させていただきたいというふうに思っております。 ◆4番(大石元則君)  バイオマスについては、期待もございますが、環境に応じた規模というものがあるように思いますので、その点含めて、現場に合ったバイオマス発電を考えていただきたいものと思います。いかがですか。 ◎企画政策部長(向井雅男君)  これ、木質バイオマスの発電事業については、発電というだけではなくて、その発電にかかわる雇用、あるいは、それに伴う材料ということを考えれば、これまでの新宮市の木材関係等々の関係で、全体的な木材振興につながりますので、その辺も市長から指示を受けておりますので、ぜひ誘致に向けて頑張っていきたいというふうに思っております。 ◆4番(大石元則君)  今後の進捗を注視していきたいと思います。 次に、災害対策についてお願いしたいと思います。災害対策の中で今回1人の犠牲者も出さない覚悟ということで、質問させてもらいました。 一つだけ気になるところがございます。今回津波について、質問したんですけれども、家屋の倒壊も当然想定されております。介護をされている家庭の中で、寝たきりのひとり暮らしの方がおられると聞いております。その方々に対しては率先して事業化していかなくてはならないと、耐震補強をしていかないと、施策が必要じゃないかと思える節があるんですけれども、市長はどのようにお考えでしょうか。 ◎市長(田岡実千年君)  議員おっしゃるとおり、大地震のときに、結構、津波というのがクローズアップされがちなんですが、実は倒壊のほうが怖いというふうにも思っているところでありまして、防災対策課のほうで、高齢者の家庭については、無料で家具の転倒防止対策をさせていただいたり、そういったところもしっかりと進めるように、課のほうにもお願いしているところでありますが、今、議員も言ってくださいました耐震補強でありますとか、例えば、1部屋の補強でありますとか、しっかりしたベッドを導入していただくとか、結構、このことについては、県のほうも補助等、拡充傾向にありますので、そこをしっかりと進めていって、この津波が来る前の家屋の倒壊防止というところを実はやっていかなければならないというふうに考えているところであります。 ◆4番(大石元則君)  担当課に聞きます。現在、その部屋だけの耐震補強というのはなされているんでしょうか。 ◎防災対策課長(田中幸人君)  その部屋だけの場合には、耐震ベッドや耐震シェルターという制度はありますが、1部屋補強については、県のほうでは安全性についての実証がまだできていないというお話です。 ただ、我々としては、地元の建築士なんかと相談して、そういうこともぜひ検討していただきたいというようなことは会議の席などでは県の方にはお願いはしておりますが、その辺、科学的な検証、そういう結果が出てきた場合には、前向きな回答はいただけるのかとは思うんですが、現時点ではまだ、こちらのお願いという程度のものとなっています。 ◆4番(大石元則君)  その点において、介護の、寝たきりの方についてと、あえて申しましたのは、率先して手当していく必要があるように感じたからであります。 耐震ベッドにすれば、部屋が住んでいる、寝るときには大丈夫じゃないかということもございますが、介護を受けている人については、多分、当てはまらないかな。だから、その1部屋を率先して、耐震補強の事業で何件もないと思います。そういった方々に対して、率先した内容に即した事業化をお願いしたいと思いますが、その点について、田岡市長、どう考えられますか。
    ◎市長(田岡実千年君)  目標、1人の犠牲者も出さずにということを掲げておる中で、できる限りのことをしっかりと進めていきたいとそういうふうに思ってございます。 ◆4番(大石元則君)  担当課に聞きたいと思うんですけれども、地域によって、なかなか情報が上がってきづらいところがございます。市民に対する、災害に対する意識調査、特に津波に対してとか、倒壊に対してとか、そういった今もアンケートの話がございましたが、町内会を通じてやってみてはいいんじゃないかという時期に来ていると思いますが、その点、どのように考えられていますか。 ◎防災対策課長(田中幸人君)  アンケートにつきましては、今のところ、我々の中では、申しわけありませんが、議論はまだしておりません。訓練や出前講座というものを中心に、町内会等なんかにもお邪魔して、話しをさせていただいて、それで、出前講座などでも、訓練でもなんですが、その地域、声をかけていただいた地域に特化したやっぱり災害の危険性などを中心に話をさせてはいただいてはおります。 しかし、回数的に、まだまだ不十分ですので、そういう御意見もあるということを議員からも御意見いただいていますので、どういうような形がいいのかということは、課内においては議論はしていきたいと思います。 ◆4番(大石元則君)  今後とも地域に根差した取り組みをするために、よろしくお願いしたいと思います。 医療・介護・福祉の充実についてでありますが、私は地域包括ケアシステムこそ、心豊かに暮らせるまちづくりに直結するという考えから質問させていただきました。これに対して、市長の意見を伺いたいと思います。 ◎健康福祉部長兼福祉事務所長畑尻英雄君)  先ほど来、このことにつきましては、種々質問が交わされたところでございますけれども、地域包括ケアシステムと申しますのは、簡単に申せば、市民が年を重ねる中で、住みなれた地域で、お互いが支え合いながら、地域の一員として、心豊かに生涯を過ごすことを可能にするというシステムでございます。 したがいまして、大石議員が御指摘のとおり、当然、まちづくりの基本となるものでございますので、本システムの充実、そして、構築に向けまして、今後一層取り組みを進めてまいりたいと考えてございます。 ◆4番(大石元則君)  市長、今の担当課の見解を聞いて。 ◎市長(田岡実千年君)  少子高齢化がまだ進む中、この地域包括ケアシステムの取り組み、大変重要な施策だというふうに思っております。 ◆4番(大石元則君)  さて、市長みずからいろいろ答えていただきました。 いよいよ、市長の任期も差し迫ってまいりました。残りの期間で田岡市長は自身、やり遂げておきたいということがございましたら、お聞きしたいと思います。 ◎市長(田岡実千年君)  もういよいよ私の任期も4カ月となりました。これまで、先ほども申し上げましたが、一日一日、一生懸命必要な施策を推進してきたつもりであります。特に、現在推進している施策においては、平成27年度末、昨年の2月に策定させていただきましたまち・ひと・しごとの創生総合戦略に基づいて、今、一つ一つ着実に進めているところであります。 だから、あと4カ月になったからといって、特別なことというのはもしかしたらないかもしれませんが、これまでやってきたように、一歩一歩やっていきたいと思っておりますし、先ほど議員が総合計画をつくるに当たり、市民の皆様にアンケートを出したというお話をしていただきましたが、そのアンケートの中身ですね、この新宮市の将来像に対する希望の中でやはり一番大きかったのが、一番多くの方々が希望していることが、地震や風水害などによる災害に対する強いまちづくり、そして子供や高齢者が楽しく暮らせる生きがいの持てるまちという、この二つが大変多く市民の声としてあるというのが改めてわかったわけでありまして、やはりここが大変市の重要施策かなというふうに思っておりますので、今後も10月の選挙で再選できればしっかりこのことも引き続きやっていきたいと、そう思ってございます。 ◆4番(大石元則君)  幸いにも、市長とこうやって質問させていただく機会は9月にももう1回ございます。それへ向けて、私も市民の皆さんのところに赴いて、市民の声を一つでも多く聞いてまいりたいと思います。 市長が目指されている心豊かな、誰もが心豊かに暮らせるまちづくり、これは、私も目指すところは同じように思います。ただ、方向性は同じでも、どういったことを取り上げていくか、これは立場によってこれまでの経緯によって変わってくるとも思います。でも、方向性はともにできるので、ここにおられる皆様とともに取り組んでいくことによって、新宮市は発展していけるものと思います。 ぜひ、皆様のお力添えをいただきながら、現在の田岡市長のもとで取り組んでまいりたいと思いますので、皆様に御協力のほど、よろしくお願いして今回の私の一般質問を終わりたいと思います。 ○議長(榎本鉄也君)  一般質問を続けます。---------------------------------------杉原弘規君 ○議長(榎本鉄也君)  3番、杉原議員。 ◆3番(杉原弘規君) (質問席) それでは、一般質問を行います。 まず、最初に、通告のとおり順序に沿って質問を行っていきたいと思いますのでよろしくお願いを申し上げます。 平和問題についてというタイトルであります。国連の核兵器禁止条約と新宮市における平和都市宣言、この項について質問をしたいとこのように思います。 まず、冒頭に私ごとで大変申しわけないんですが、少し触れさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いを申し上げます。 私は、核兵器廃絶に、禁止条約、廃絶に向けての取り組みを学生時代から、核兵器の残虐性を知り、核兵器をなくすための学習を行ってまいりました。そして、新宮市民の皆さんに核兵器廃絶に向けての署名活動にも積極的に参加をしてきました。高校生の定時制4年生のときに、学生仲間の皆さんと相談をして、原水爆禁止世界大会の東京大会への代表派遣のため、募金活動を行おうと、こういうことになり、その募金活動に参加をしてまいりました。市民の皆さん方のお宅を1軒1軒訪問し、核兵器廃絶の署名と募金を訴えて活動を行ってきたことを思い出しています。当初は1人の代表者を送る、そのための募金活動を行ってきたところですが、結果として、4人分の学生代表を送ることができるほど募金を集めることができたのであります。それほど、この当時も核兵器廃絶に向けての機運がかなり高まってきていた時期であります。その後、私は、京都大会、長崎大会にも参加させていただきました。さらに、私は毎年行っている市内での平和行進には必ず参加してきました。ことしの5月8日には、新宮市を出発点に、和歌山県内行進が例年どおり郡内各地、市町村において、実施され、橋本市へと引き継がれていきました。 私は国連で核兵器廃絶を目指して核兵器禁止条約の国連の会議が開始され、核兵器のない世界へ大きく一歩を踏み出しているという情報を聞いて大変感動をいたしました。被爆者の皆さんの粘り強い、熱い運動が、世界の人々の心を動かしたと同時に、日本国内においては、全国津々浦々で展開してきた平和行進などの運動が実ったというふうに私は理解しております。広島と長崎の原爆投下から七十余年を経て、国連を舞台にしてようやく核兵器禁止条約を締結し、核兵器のない世界へ画期的な一歩を踏み出したことへの喜びに浸っているところであります。 昨年の12月に行われた国連総会は、核兵器禁止条約の締結交渉を開始する決議が、賛成113カ国という圧倒的多数で採択されたのであります。現在、国連で核兵器禁止条約の締結に向けた2回目の交渉が話し合われており、この7月中には、条約が締結されるとの情報も聞いています。この条約が締結されれば、核兵器は人類史上初めて違法化されるわけであります。あらゆる兵器の中でも、最も残虐な兵器に悪の烙印を押すことにもなるのであります。 このように、核兵器廃絶に向けた画期的な動きを進展しようとしています。 ここでお聞きしたいわけですが、新宮市は非核平和都市宣言が掲げられてきたのですが、その後どうなっていますか。 ◎総務課長(尾崎正幸君)  議員お話の都市宣言につきましては、昭和60年3月に議会発案によりまして非核平和都市宣言に関する決議が提出され可決されてございます。 現在もその精神は受け継がれているものと認識してございます。 ◆3番(杉原弘規君)  私はこの昭和60年3月議会で先輩議員の努力で、この採択された非核平和都市宣言を継承すべきだとこのように思っています。 ここで、非核平和都市宣言の内容についてを紹介をしておきたいと思います。 昭和60年3月30日、これは、議会発案として8人の先輩議員が提案をしました。その中の1人、8人のうちで海野議員がまだ生存をしています。ところが、あと7名の議員は全ての方がこの世を去っている、旅立っているということであります。この中で提案者となっている8人の皆さんをちょっと紹介をしておきたいと思います。海野義男元議員、寺村正操元議員、惣坊恵元議員、北本幸吉元議員、小渕勲元議員、岸順三元市長、有本桂二元議員、木村静雄元議員、この8人であります。この8人の中で、海野さんだけがまだ生存して、元気で暮らしているようであります。こういう皆さんが平和都市宣言、非核平和都市宣言に、中身について、このようになっています。ちょっと紹介します。 非核平和都市宣言に関する決議、世界の恒久平和は全人類の願望である。しかるに、近年の世界における核軍拡はとどまるところを知らず、世界平和に深刻な脅威をもたらせていることは全人類の等しく憂えるところである。特に、我が国は世界最初の核被爆国として、再びその惨禍を絶対に繰り返させてはならない。 我が新宮市は日本国憲法に掲げる恒久平和主義の理念を市民生活の中に育み、継承させていく必要がある。したがって、新宮市は非核三原則の厳守と核兵器の廃絶を全世界に訴え、ここに非核平和都市とすることを宣言する。 以上、決議する。昭和60年3月30日。 ということであります。 このように、我々の先輩は、今国連で先ほど述べたように、核兵器の禁止条約は国際的に決議されようとしている、こういうことで進んでいます。やはり、私言いたいのは、この当時の先輩議員は今、読み上げたような決議の精神にのっとって、新宮市を非核平和都市宣言にさせたということは、これは先見の明があったというふうに私は非常に喜んでいます。 ところで、話はもとに戻るんですが、市長は、これまで私たちが進めてきた平和行進など、核兵器廃絶に向けた行事の中で、新宮市は非核平和都市宣言を行っていることを挨拶の中で紹介されました。恐らく市長は非核平和都市宣言の精神を受け継いでいるものと思っています。 現在国連において、核兵器禁止条約案について交渉会議が開始されておりますが、非核平和都市宣言の精神を受け継いでいる新宮市として、条約批准に向けた取り組みなどの考えはありませんか、市長いかがですか。 ◎市長(田岡実千年君)  この核兵器禁止条約案でありますが、核兵器の製造、保管などを法的に禁止するというもので、現在、第2回の交渉会議が国連本部で行われているということでありますが、このことは、国際条約ですので、政府が対応しているものでございます。日本政府はこの交渉会議には不参加の姿勢をとっておりますので、政府の動向を見守りたいというふうに考えております。したがいまして、現時点で市として何か取り組むということを実際考えているものではありません。 そういう中で、今後の国等の動向を見守ってまいりたいということでございます。 ◆3番(杉原弘規君)  この核兵器の禁止条約が国連で採択されれば、これに参加している国々は、ほとんど全ては、核兵器を持ったいわゆる軍艦とか飛行機も、その国への乗り入れを禁止できることができるというふうに聞いています。それほど、国連での核兵器禁止条約の効力というのは非常に強いものだというふうに私は思っています。 今、市長が述べられましたが、被爆国である日本の政府が前向きな姿勢ではなしに、いわゆる世界的に見れば後ずさりのようなふうに、私は理解しています。このようなことでは、決して許されるものではないというふうに思っているところであります。 そこで、やはり、先ほど、市長は、非核平和都市宣言の精神を受け継ぐと、こういうふうに受けとめました。やはり、その精神はいっときも離してはならないとの立場に立って、これからの新宮市政に反映していただきたいとこのように思うところですが、市長、その部分についてはいかがですか。 ◎市長(田岡実千年君)  議員おっしゃるとおりだと思います。昭和60年3月にこのことが決議、可決されております。そういうところは、しっかりと重く受けとめて、この精神を受け継いでまいらなければならないと、そう思います。 ◆3番(杉原弘規君)  ぜひ、よろしくお願いします。 この項の質問の最後になるわけですが、私は議員各位に訴えたいと思います。昭和60年の非核平和都市宣言を提案された先輩議員、この先輩議員の皆さんの意思は、やはり我々議員としても引き継いでいくということはいかに大事なことか、世界平和に貢献することかという思いでいっぱいであります。 私から申し上げるのは、おこがましい話でありますが、議員各位にもぜひ先輩議員の努力によってなし遂げられた非核平和都市宣言の精神を引き継がれることをお願いして、この項の質問を終わらせていただきたいと思います。ありがとうございました。 続きまして、次の第2項の木質バイオマス発電計画について、その後の進捗状況はどうなっているかと、こういう課題であります。 先ほど大石議員がここの部分について進捗状況を尋ねられました。私もその立場で質問をしたいというふうに思いますのでよろしくお願いします。 新宮市における木質バイオマス発電の建設計画があったのではないかと、あったということですね、先ほどのあれでは、その後どうなっているのか、全く私にはわからなくなっている状態であります。私は会津若松市、松阪市などの木質バイオマス発電の行政視察に基づいて、これまで一般質問で何度か取り上げたことがあります。木質バイオマス発電を推奨する基本というのは、私は我が地域、山村には、間伐材が豊富に手に入れることができる。そういう自然環境が整っているからであります。前にも申し上げましたが、間伐材などの山林未利用材が手に入れやすいことがあります。そして、木質発電所側と燃料を供給する側に、新たな雇用を確保することができるということであります。この点については、以前にもここで質問させてもらいました。 その当時では、発電所側での雇用は12名だと言われていました。林業分野での雇用は60名だというふうに言われていたと思います。この行政視察での説明では、鉄塔1基を建設するには、1億円もの費用がかかるという説明があったことを記憶しています。しかし、新宮市での建設には、まちなかの高圧線で十分に間に合う旨の話だったというふうに記憶しています。 そこで、当局にお伺いいたしますが、木質バイオマス発電建設に向けて、その進捗状況をお聞かせ願えますか。これらの計画は、どうなっているのかも含めてお聞かせ願いたいと思います。 ◎企業立地推進課長(小渕学君)  これまで議員からはこの木質バイオマス発電につきまして、何度か御質問をいただいてございます。私ども企業立地推進課といたしましては、農林部門とも協力連携をする中で、調査・研究を進めたい旨、これまでお答えをさせていただいたところでございます。 その上で、少し整理をさせていただきますと、その後の市での取り組み状況でございますけれども、先ほど少しございましたが、新宮港第二期工業用地が埋め立てから10年が経過したことを踏まえまして、公有水面埋立法上の規制が一部緩和されたことにより、工業用地での利用業種について、比較的柔軟な対応が可能となってございます。 このことを踏まえまして、現在、新宮港第二期工業用地への木質バイオマス発電事業の誘致に向けて本格的に検討を行っているというところでございます。 ◆3番(杉原弘規君)  以前、議員説明会だったと思うんですが、市長の説明では木質バイオマス発電誘致について、数社からの申し入れがあるとこういうふうな話をされたと思うんですが、この話し合いは引き続きされているのでしょうね。先ほどちょっと、そういうような意味のことがあったと思うんですが、私のほうからもお聞きします。 ◎企業立地推進課長(小渕学君)  先ほど申し上げました工業用地の利用業種について、柔軟な対応が可能となったことを踏まえまして、本年2月、総務建設委員会におきまして、今後、木質バイオマス発電事業について、検討を開始する旨、委員会で御報告を申し上げたというところでございます。 その時点におきまして、新宮港第二期工業用地に対して、4社からの引き合いがございました。その後、4月の再生可能エネルギーに関連する法改正が一部ございましたので、そういった制度的な変更も踏まえまして、引き続き事業者に対する聞き取り調査等を進めているというのが現在の状況でございます。 なお、このほか、新宮港ではございませんけれども、民間の所有地におきまして、1件、小規模の木質バイオマス発電の計画がなされていると把握をしてございます。 ◆3番(杉原弘規君)  後のやつについては、スーパーセンターオークワの裏のあのところだったですね。 ◎企業立地推進課長(小渕学君)  これは、民間同士の事業計画でございますけれども、議員御指摘のとおりでございます。 ◆3番(杉原弘規君)  そうすると、新宮港のいわゆる誘致の話と、今言われる民間の用地の中での、まあ言うたらそういう誘致の話と、両方進んでいるんですか。 ◎企業立地推進課長(小渕学君)  現在ではそのような状況でございます。 ◆3番(杉原弘規君)  それはありがたいというふうに私は思います。 私は、以前にもこの問題を取り上げて質問をいたしました。我が紀伊半島を取り巻く森林資源、これは豊富にあると皆さんにも紹介し、私自身も自負しています。以前、私のこれらの質問に当時の課長は答弁の中で、木質バイオマス発電にかかわる燃料の供給量を年間おおむね5万立米だというふうに言われたと思っています。 ところで、新宮市内の森林資源、これは県の調べで約650万立米あるので、十分なバイオマス量が新宮市の森林にあるとのことだったと思っています。 森林資源を活用することによって、山間地域に経済的利益と新たな雇用を生み出して、地域経済の活性化につながるということも申し上げました。 それだけではありません。松阪市への視察の際には、木造建築の廃材をもチップにして、発電の燃料として活用できるとのことでした。間伐材を初め、廃材などを活用することによって、環境浄化の処理にも役立つものであります。 木質バイオマス発電の特徴は、一つは、太陽光発電や風力発電が、日照や風のあるなしによって、左右されないということであります。二つ目は、石油や石炭と違って二酸化炭素(CO2)を増加させないということであります。三つ目は、燃料に木質バイオマスを使う場合、燃料代は山間地域に支払われることによって、山間地域への経済波及効果をもたらすなど、三つの特徴があるということを以前にも紹介させていただきました。 数社による新宮港への木質バイオマス発電設置の働きかけがあるこの時期を絶対に逃してはならないと私は強く感じています。市長あるいは当局の皆さんの意気込みをぜひ聞かせていただきたいと思います。 ◎企画政策部長(向井雅男君)  議員御指摘のとおり、先ほど4番議員のほうにも少しお答えはさせていただきましたが、この事業につきましては、雇用の創出という直接的な効果に加えて、間接的には、新宮港の木材などの搬出における新宮港等の活用、また、地域の木材業界への波及効果など、大変大きな効果があるというふうに認識してございます。 ただ、新宮港の販売用地の面積から、このことについては、当然、議会の議決案件ということになりますので、この事業者の進出ということになれば、環境の問題等々、議員も御指摘ありましたが、環境の問題、また、新宮港への進出の問題等で、いろいろ制約等の絡みもございますので、その辺、整理整頓して、検討をさせていただいて、議員各位、また、関係機関の御協力をいただきながら、このチャンスを生かせればいいなというふうには考えております。 ◆3番(杉原弘規君)  先ほどちょっと紹介されたんですが、民間地での話も規模は小さくなるけれどもということだったと思うんですが、この点については、先ほど同時に進行しているというふうだったと思うんですが、これはそのように理解してよろしいですね。民間地のほうに限って言えば、議会の議決はどうなんですか。 ◎企画政策部長(向井雅男君)  民民の土地の売買ということでございますので、市のほうは関係ないということになるんですが、ただ環境的な問題もございます。蜂伏のほうで太陽光の問題もございました。そういったことから、環境的な配慮は業者のほうにはこちらからはお願いはしてございますし、少し容量的にも小さいというふうにお伺いしてございますし、その辺も含めながら、新宮港の土地の売買についても同じように多面的に検討させていただいて、有利な誘致に向けてしっかりと検討させていただきたいというふうに思っております。 ◆3番(杉原弘規君)  市長、新宮港へのバイオマス発電の設置、これは市長の決意が非常に大事だと思うんです。 先ほども述べましたけれども、このチャンスは逃がしてはならんということは、私は強く感じているんですが、市長、そこら辺の決意を一回聞かせてよ。 ◎市長(田岡実千年君)  私も議員と同感というか、同じ思いであります。 新宮市の最近の歴史を考えたときに、約20年前に、巴川製紙、またその後すぐに王子製紙が撤退しました。大変大きな産業がなくなったという中で、経済的にも、大変厳しい、特に商店街等でも、元気がなくなっているのも、大変多くの撤退、製紙工場の撤退も一つの大きな要因であります。 そういう中で、今回チャンスがやってきたというふうに思っておりまして、この民民での話もありますが、新宮市をしっかりと活用いただくことによって雇用の拡大はもちろんでありますが、関連する森林業の活性化、また関連する運送業等の活性化も考えると、大変大きな効果が期待されるわけでありますので、議員もおっしゃっていただきましたように、このチャンスを逸することなく、しっかりと実現するべく頑張りたいというふうに思っております。 ◆3番(杉原弘規君)  そのことを強く要望して、この項の質問は終わります。 ○議長(榎本鉄也君)  杉原議員、休憩とってよろしいですか。 質問中ですが15分間程度休憩いたします。 △休憩 午後3時21分--------------------------------------- △再開 午後3時38分 ○議長(榎本鉄也君)  休憩前に引き続き会議を開きます。 一般質問を続けます。 3番、杉原議員。 ◆3番(杉原弘規君) (質問席) それでは、一般質問を続けます。 3番目の農山村施策について、鳥獣害対策と雑木林植栽についての項に入ります。 私は、農山村施策について、いろいろな角度からたびたび取り上げさせていただいておりますが、今回の質問の趣旨については、鳥獣害対策の一環として、雑木林植栽と鳥獣害対策の進捗状況について、どう成果が生まれているかという、そういう趣旨で質問させていただきます。 農山村施策の事業に幾つかの国や県の事業があったわけですが、まず最初に、このことから触れさせていただきたいと思います。 9年ほど前になると思うんですが、一般質問で緑の雇用事業というものがありましたが、現在でも、この事業は利用されていますか。 ◎農林水産課長農業委員会事務局長(平見良太君)  緑の雇用事業につきましては、平成23年度の災害以降はこの事業の利用はしておりません。 また、緑の雇用事業につきまして御説明させていただきますが、緑の雇用事業につきまして、平成15年度から国の事業として開始され、この事業につきましては、主に新規就業者の確保、育成からキャリアアップまで3年間の研修等を通じて林業事業体を支援するものでございます。その事業の一環で、過去にカシの木やシイの木、クリ、山桃などの広葉樹を植栽したことがございます。事業主体は熊野川町森林組合で、施行箇所につきましては、熊野川町の大山地区、四瀧地区の2カ所でございました。事業の窓口は、上富田町のわかやま林業労働力確保支援センターとなっており、このセンターが全国森林組合連合会の事務委託を受けており、大阪などで行われております森の仕事ガイダンスという就職相談会へのブースを設け、出展しているなどの事業を行っていると聞いております。 また、過去の実績としましては、市が行ったものでは、平成15年度には九重地区に、また、平成16年度には志古地区にそれぞれ2戸ずつ緑の雇用担い手住宅を建設し、Iターン、新規就業者等の住居として整備してきたところでございます。 本市では、本事業を利用した就業者について、平成16年度の73人をピークに、現在では熊野川町森林組合に4名の方が残っております。 ◆3番(杉原弘規君)  そうすると、平成16年に73名がピークであった。そして、現在では4名ということなんですが、やはり、これはどういう事情で減っていったんでしょうか。 ◎農林水産課長農業委員会事務局長(平見良太君)  聞くところによりますと、やはり高齢化とか、また賃金等々の問題だということは聞いております。 ◆3番(杉原弘規君)  そういう点では残念ですね。 それから、次にですが、たしか環境林整備事業というのがあって、これ、時限のだったというふうに理解していたんですが、これは、その後どうなっていますか。 ◎農林水産課長農業委員会事務局長(平見良太君)  環境林整備事業につきましては、国の事業でありまして、時限的事業ではございません。 現在、森林組合が事業主体となりまして、本事業を本年度も活用しており、間伐や植栽などを行っているところでございます。 ◆3番(杉原弘規君)  これについては、間伐とか植栽をしていると、こういうことなんですが、もう少し具体的に言えば、どの程度の間伐か植栽かというのはつかめていないんですか。 ◎農林水産課長農業委員会事務局長(平見良太君)  この事業につきましては、事業主体が民間でございまして、森林所有者の自助努力によって適正な整備がされるものでありまして、公的主体によって広葉樹林化等を支援するということでございます。 ◆3番(杉原弘規君)  これからは、こういう具体的な内容についても、またつかんでおいていただきたいと思うんです。やはりそれは、これからの農山村施策、あるいは植栽の問題、こういうことへの具体的な内容で進めていきたいと思うんで、ぜひ、きょうはこれでいいですが、引き続いてお願いしておきます。調査だけしておいてください。 ◎農林水産課長農業委員会事務局長(平見良太君)  わかりました。調査したいと思います。 ◆3番(杉原弘規君)  それから、その当時、倉家課長の当時、玉置参事の当時を通じて、いろんな事業があるんだと、こう言われたんですよ。それについては、農山村施策向けの事業というのは、幾つか、どの程度ありますか。 ◎農林水産課長農業委員会事務局長(平見良太君)  農山村施策というのは幅広くございますが、本課の対応している農山村施策向けの事業としましては、住みよい山村集落総合対策事業というのがございまして、平成21年より県単独事業で始まっております。 詳細につきましては、山の恵み活用事業、もう一つは山村のくらし支援整備事業、もう一つにつきましては山の基盤機能回復事業の三つのメニューでございます。 山の恵み活用事業につきましては、平成25年度にJAみくまのの既存施設であります熊野川営農センターを食品加工施設として整備してきたといういきさつがあります。次の山村のくらし支援整備事業につきましては、平成27年、平成28年度で林道ホイホイ坂線の舗装改良工事を行ってきたところでございます。山の基盤機能回復事業につきましては、平成26年度に林業作業道高山線の補修工事を行ってきたところでございます。 以上が、本課にかかわる農山村施策向けの施策事業内容となっております。 ◆3番(杉原弘規君)  話は、私の近辺にかかわる話になるわけですが、最近、私の地元の広角方面ですが、アライグマの出没がかなり少なくなっているというんですか、なくなっているいうように思うんですが、この点で大変助かっています。以前にも、私述べましたが、これからスイカの時期になります。アライグマは、スイカが熟してくると、手を突っ込んで中だけを食ってしまうと。こういうのがアライグマの特徴ですね。 農作者の立場から言えば、あるつもりで行ったら軽いもので、やられたという思いをさせられることがあったんですが、そういう点では、非常にアライグマが見えなくなったと、こう思うんです。やはり、それなりに捕獲されているんだろうと、こう思うんです。 それから、猿についてですが、国道42号があるおかげで、広角の42号近辺は昼夜を問わず車が行き来しますので、猿の出没が広角方面では見かけんのですよ。これは、我々にとってはありがたいんです。ありがたいんですが、そういうことでは大変助かっています。 そこで、お聞きしたいんですが、新宮市の考えにおける最近の鳥獣被害の現状というのは、どうなっていますか。広角に限ってというものではないんで。 ◎農林水産課長農業委員会事務局長(平見良太君)  議員お尋ねの新宮市における鳥獣被害なんですけれども、イノシシ、鹿、猿を中心に、年間を通して発生しております。農作物の被害総額は約500万円と推定しております。被害状況は少なからず減少しているものの、農家の耕作意欲の低下を招く等の、被害額だけではあらわせない深刻な問題となっております。 鳥獣被害は、熊野川町を中心に高田地区、三佐木地区の山間部周辺において被害が顕著であり、また、最近では、権現山国有林周辺の市街地にも被害が及んでおり、今後、人的被害も懸念されているところでございます。 被害の軽減を図るために、防護柵等による農作物の防護、農地に繰り返し出没する個体の捕獲を中心に行っており、防護柵等については、市の単独事業で電気柵などの材料代について、2分の1の補助を行っているところでございます。また、捕獲につきましては、国・県の補助事業を活用し、猟友会会員の皆様による捕獲を行っているところでございます。 また、今後の課題といたしましては、猟友会会員の高齢化等により、将来に向けた捕獲の担い手の減少が懸念されているところでございます。 また、野生鳥獣の生息数が増加傾向にあり、捕獲のみによる対策では被害の抑制が困難になってきている点が挙げられるところでございます。そこで、捕獲担い手の減少問題につきましては、狩猟免許取得に対する助成を行い、狩猟者の育成等の啓発を行っているところでございます。 また、鳥獣害被害については、地域ぐるみによる取り組みの必要性について啓発を行い、住民の鳥獣被害対策意識の向上を図るとともに、地域内、また地域間の連携の強化を図る必要があると考えているところでございます。 ◆3番(杉原弘規君)  どうもありがとうございます。えらい詳しく述べていただきました。 新宮市は東牟婁郡全体と山続きになっているんですが、その広域でもって対策を立てる、こういうべきではないかということで私は提唱しました。その後はどうなっているんでしょうか。 ◎農林水産課長農業委員会事務局長(平見良太君)  山続きの獣害対策の件でございますが、これにつきましては、県による囲いわなの貸し出し事業等を利用しまして、昨年は高田地区にて実施したところでございます。また、現在におきましては、古座川町、那智勝浦町に設置しており、境界を越えての獣害被害対策において、少なからず成果を上げていると聞いております。 ◆3番(杉原弘規君)  私は、繰り返し言っているんですが、鳥獣害対策にはまず捕獲いうのがあります。捕獲しなければならない部分もあります。しかし、何といっても、けものを山奥へ追い込む方法、この一つとしてカシの木、シイの木、クリ、山桃などの雑木林の植栽を提唱してきました。雑木林をこれまでの5年間で、雑木種と本数をどれだけ植栽してきたかをお聞かせ願いたいと思います。地区別に把握していれば、その点もよろしくお願いしたいと思います。 ◎農林水産課長農業委員会事務局長(平見良太君)  これまでの5年間の実績でございますが、平成26年度に熊野川町宮井地区に約1万9,000本、また、本年度につきましては、大山地区に1,400本の雑木の植栽を行うこととなっております。樹木の種別でございますが、トチの木、カエデ、ケヤキ、クリなどで、事業主体につきましては民間で行っていただくこととなっております。 ◆3番(杉原弘規君)  以前、倉家課長の当時だったと思うんですが、10年ほどになるのですかね、その当時に4万本ほど植栽したというふうに、ここで質問したときに聞いたと思うんですが、それ以前から含めると、かなりの本数を植栽したということになるんですかね。そこは今回答できませんか。倉家課長の当時ですから、もう10年ぐらい前になると思う。 ◎農林水産課長農業委員会事務局長(平見良太君)  杉原議員おっしゃいますとおり、平成20年6月議会のときの議会資料を見ますと、当時、倉家課長が回答で申しましたとおり、5年間で37.56ヘクタールに3万3,000本ばかしの雑木林を植樹したと聞いております。 ◆3番(杉原弘規君)  そうすると、今課長が言われたやつを合算すると、約5万本ぐらい植えたことになるんですよ。やはり、それは効果が出てきているんかな。そこを知りたいですね。その点はいかがですか。まだそこまでは調査されていない。 ◎農林水産課長農業委員会事務局長(平見良太君)  議員おっしゃるとおり、カシの木やシイの木等々を山に植林することによって、町中に出ているけものたちが、また山に戻るんじゃないかというようなことが今回の質問の趣旨だと思いますが、そういったものにつきましては、調査等々非常に難しいかなという部分がありますので、もう一度また県とか、そういった関係機関にお話をして、どういった状況かというのを聞いて、調査研究しながら、やはり今まで植栽してきた針葉樹ではなく、広葉樹を植えていくということが国のほうの政策でもございますので、もとの自然林に戻していくというような、現在農林水産省の考えでございますので、そういったものも含めて調査・研究なりして対応していきたいと思っております。 ◆3番(杉原弘規君)  ぜひ、よろしくお願いしておきます。 最後になりますが、私は、鳥獣害対策一つとっても、大変幅の広い施策だと認識しています。やはり、公有林の杉、ヒノキを伐採して雑木林に戻すべきだと考えています。けものは人里に出没させるのではなく、森林の奥深いところに戻してやることが鳥獣害対策の一環だと考えています。私は、獣害対策の一つとして、引き続き雑木林植栽問題を取り上げていくことを申し述べて、一般質問を終わらせていただきます。 どうもありがとうございました。--------------------------------------- △延会の宣告 ○議長(榎本鉄也君)  お諮りいたします。 本日はこの程度をもって延会いたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。     (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(榎本鉄也君)  御異議なしと認めます。 よって、本日はこれをもって延会とすることに決定いたしました。 あすは午前10時から会議を開きます。 なお、特別委員会委員長より、次のとおり委員会開催の報告がありましたので、お知らせをいたします。 熊野川濁水・治水関連対策特別委員会を、この後すぐ第一委員会室で行います。また、地域包括ケアシステム調査特別委員会を、この後すぐ第二委員会室でそれぞれ開催する旨、各委員長より連絡がありましたので、各委員は御参集願います。 この報告をもって、各特別委員会の招集通知にかえさせていただきますので、御了承願います。 本日は御苦労さまでした。 △延会 午後3時59分...